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【市況】新興市場見通し:好業績株を軸に反発を試す展開となるかが焦点


先週の新興市場は、中国による連日の人民元切り下げを受けて世界の株式市場が動揺するなか、軟調に推移した。決算発表については大型株が一巡する一方、中小型株がピークを迎えた。ただ、FFRI<3692>やそーせいグループ<4565>などのマザーズ主力銘柄を中心に、決算発表を受けて急落する銘柄が続出した。第1四半期決算が市場予想を上回ったミクシィ<2121>も売りに押され、マザーズ指数は下落基調を強めた。なお、週間の騰落率は、日経平均が-1.0%であったのに対して、マザーズ指数は-3.3%、日経ジャスダック平均は-1.1%だった。

個別では、ミクシィが週間で3.3%安となったほか、FFRIが同33.0%安、そーせいグループが同14.5%安と大幅に下落。その他マザーズ銘柄でも、sMedio<3913>、メドピア<6095>、プラッツ<7813>、コラボス<3908>などが決算発表後にきつい下げとなった。ジャスダック主力では、ガンホー<3765>が同1.5%安、クルーズ<2138>が同1.9%安となった。決算発表前からやや売りに押されていたガーラ<4777>も同11.3%安と、ゲーム株は全般さえなかった。ジャスダック銘柄では、オーネックス<5987>、ブロードバンドタワー<3776>、クレステック<7812>、倉元製作所<5216>などの下げが目立った。一方、好決算を手掛かりとした物色や、発表済みの好業績銘柄への買い直しの動きが見られ、ジャスダックではパピレス<3641>、アイセイ薬局<3170>、日本マニュファクチャリングサービス<2162>、ルーデン・HD<1400>、日本ライトン<2703>などの上昇が目立った。マザーズでは、ハウスドゥ<3457>、ウェルス・マネジメント<3772>、アウンコンサルティング<2459>などが買われた。IPOでは、11日にパルマ<3461>がマザーズへ新規上場した。公開規模の小さいマザーズ上場案件として初値買いを集め、公開価格を70.5%上回る堅調な初値となった。

今週の新興市場は、決算発表シーズンが終了し、好業績の中小型株などを軸に反発を試す展開となるか注目される。きつい下げとなっているマザーズ指数も、前週末には節目の900pt付近で下げ止まる動きを見せている。ただ、主力銘柄で調整色が強まり、マザーズ指数が同水準を下抜けてくるようだと下値模索の展開となる可能性がある。

個別では、第1四半期の高進捗でいったん買われたデータ・アプリケーション<3848>などが、短期的な過熱感の後退とともに買い直される可能性がある。市場で評価引き上げの動きがあったメッセージ<2400>、東映アニメーション<4816>、ワイヤレスゲート<9419>などの銘柄に加え、リバウンド狙いの買いが入っているジグソー<3914>などの直近IPO銘柄について動向を注視したい。なお、今週は17日に総医研HD<2385>、環境管理センター<4657>、18日にサニーサイドアップ<2180>、19日に北川精機<6327>が決算発表を予定している。

IPO関連では、今週はラクト・ジャパン<3139>、メタップス<6172>など4社のブックビルディングが継続するほか、新たにSTUDIOUS<3415>、JESCO HD<1434>が開始される予定となっている。なお、先週はピクスタ<3416>(9月14日、マザーズ)、アイビーシー<3920>(9月15日、マザーズ)、ネットマーケティング<6175>(9月16日、マザーズ)、ブランジスタ<6176>(9月17日、マザーズ)の新規上場が発表されており、9月IPO案件は計7社となった。

《FA》

 提供:フィスコ

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