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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「V字回復、再び高値圏」


◆16日現在、日経平均は4日続伸で2万0600円を回復、7月9日安値1万9115円からわずか1週間で1500円戻し、先週の上海ショック分を取り戻した。ギリシャ改革案が合意に至り同時株高の様相を呈したとはいえ、75日線や25日線、日足の雲など割り込んだ節目を軒並みクリアし、陰転の日足がここまでV字急回復するとは、正直驚きだ。

◆ショック安で売り方が増え、その買い戻しがV字回復の原動力になっているが、もう1つ「政策相場」が継続しているようにも思える。国会で安保法案を強行採決したほか日銀政策決定会合もあり、「株高」の欲しいタイミングだったと言える。

◆調整からV字回復、そして上値追いとなるのが今年の「政策相場」の特徴で、今回もこの調子で6月24日高値2万0952円を目指す可能性が出てきた。ただ、7月相場は乱高下でボリンジャーバンドの幅も300円と拡大(日々300円動く可能性がある)、上がるにも下がるにも荒い展開がまだ続く可能性がある。日足のボリンジャーバンドでは「+1σ」2万0626円と「+2σ」2万0926円が当面の節になり、「+1」で上値を押さえられると「三尊型」が、「+2」だと「ダブルトップ」の高値圏が意識され、その後の調整にまた注意を要すことになりかねない。

◆ギリシャと中国の懸念が遠のいたとはいえ、買い戻しが一巡すれば同時株高の勢いも衰える。日本は間もなく梅雨明け、すぐに甲子園、お盆、酷暑の8月となる。相場とは安値圏や好機で動くもので、連騰できたこの高値圏で慌てる必要はない。

(7月16日 記、毎週日曜日8時40分に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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