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【特集】【日本株・物色動向(1)】夏相場は徐々に個別材料株物色へ /窪田朋一郎氏 <夏の相場観>

松井証券・シニアマーケットアナリスト 窪田朋一郎氏

 日経平均株価は、ギリシャのデフォルト問題などで乱高下しているものの、6月24日に18年半ぶりの高値をつけるなど堅調さを維持している。引き続き、日銀による質的・量的緩和を好感した外国人投資家の買いが続く一方、売り手である個人投資家は保有株が減少しつつあり、高値をつけやすい状況だ。一方で、9~12月には米FRBがリーマンショック後初の利上げを行うと予想されることから、外国人投資家の買いが弱まり、強気一辺倒の展開とはならないであろう。そのため、夏相場ではしっかりとしたテーマのある銘柄が物色されると予想する。

 注目テーマとしてまず挙げたいのは、5月の訪日外国人数が前年比5割増となるなど引き続き好調なインバウンド関連銘柄だ。小売り関連のビックカメラ<3048>、J.フロント リテイリング<3086>、良品計画<7453>、宿泊関連の共立メンテナンス<9616>や藤田観光<9722>などに注目したい。

 また、新国立競技場の建設費が基本計画の1625億円から2500億円程度に上ぶれるなど、建設に関わるコストは高止まっており、この恩恵を受ける銘柄も注目したい。大手ゼネコンの大成建設<1801>、大林組<1802>、また、建設関連機器として高所作業車が好調なアイチコーポレーション<6345>やタダノ<6395>などが注目される。

<プロフィール>

松井証券へ入社後、マーケティング部を経て現職。ネット証券草創期から株式を中心に相場をウオッチし続け、個人投資家の売買動向にも詳しい。

編集企画:株経通信(株式会社みんかぶ)     【夏の相場観】特集 より

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