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【通貨】【外国為替】緩やかなドル高基調が続く /石川久美子氏 <夏の相場観>

外為どっとコム総合研究所・研究員 石川久美子氏

 今後3カ月程度のドル円相場は、基本的には緩やかなドル高基調を見込んでいる。米国の9月利上げがあるかどうかだが、利上げには踏み切る方向だとみている。
 ただ、ギリシャ情勢に関しては、今後も波乱要因となり続ける可能性があり、注意が必要だ。

 米国景気を巡っては、中立派とみられている米連邦準備制度理事会(FRB)の理事からも利上げという言葉が出てきている。市場にも9月利上げの声は多い。

 米国の雇用や景気関連の指標は良好であり、今後のカギを握るのは物価関連指標だろう。消費者物価指数(CPI)などが中期的な上向き傾向になるかが注目点だ。

 現時点では、金利先物市場は9月の利上げは、まだ半分しか織り込んでいない。シカゴ通貨先物の円ショートポジションをみても、円売り余地はある。その分、ドルの上昇余地はありそうだ。

 7月から9月にかけてのドル円相場のレンジは120円50銭~127円00銭前後を想定している。125円を超えた水準は円安けん制発言が出た水準だが、このラインを超え9月に向け年初来高値が期待できると思う。

<プロフィール>

千葉大学法経学部総合政策学科卒業。商品市況研究所(商品先物専門紙「日刊デリバティブジャパン」他発行)の貴金属および外国為 替相場担当の編集記者として、新聞や雑誌、ラジオなどで活躍する。2009年6月から現職。相場分析・レポート執筆のほか、セミナー講師や、同社オンライン TVのキャスターやコメンテイターなども務める。

編集企画:株経通信(株式会社みんかぶ)     【夏の相場観】特集 より

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