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【市況】出遅れ銘柄の水準修正の流れがピンポイントで強まる可能性【クロージング】


24日の日経平均は続伸。58.61円高の20868.03円(出来高概算26億2000万株)で取引を終えた。引き続きギリシャ救済合意が視野に入ってきたとの楽観的な見方や月内に発表される成長戦略への期待感も高まるなか、2000年のITバブル高値(20833.21円)を上回って始まった。

その後もじり高基調が続いており、後場寄り付き直後には20952.71円まで上げ幅を拡大させている。大引けにかけてはメガバンクなどに利益確定の動きなどもみられており、上げ幅を縮めているが、大引けでもITバブル時の高値を上回った。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めている。

その他、日本取引所グループは「東証マザーズ指数」の先物取引を2016年半ばに始めると報じられている。先物上場となれば流動性が高まるほか、裁定取引等に向け、今後は現物株を積み上げる動きなども意識されてくるため、マザーズ銘柄に関心が集まっている。この流れが波及する格好から、規模別指数では小型株指数の強さが目立った。

日経平均は4日間で950円超の上昇をみせており、あっさりとITバブル時の高値をクリアしている。急ピッチの上昇に対する過熱警戒は意識されやすいだろうが、足元で2万円を割り込んだ後の切り返しであり、売り方の買戻しが中心と考えられる。それ故にこの上昇局面においてもポジションは買いに傾きづらく、テクニカル的な過熱ほど需給への影響はなさそうだ。とはいえ、心理的には出遅れているセクターや銘柄に資金をシフトしやすくなる。出遅れ銘柄の水準修正の流れがピンポイントで強まる可能性がある。

《AK》

 提供:フィスコ

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