【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「下値抵抗線割れ、需給悪化懸念」
◆18日の日経平均株価は4日続落で1万9990円引けと2万円大台を割り込んで終えた。先月続伸の反動もあるだろうが、5月28日高値から調整が3週となり、サイコロが3勝9敗、RCIや騰落レシオなど短期テクニカルも底値圏に入ってきた。そして、下値ポイントの日足「雲」や「13週平均線」に接近したとなれば、そろそろ反発してもおかしくない。
◆ただし、18日に割り込んだのは2万円大台だけではない。25日線に続き転換線、ボリンジャーバンド-1σ、そして昨年来の下値抵抗線を割り込んだ。これは半年にわたる上昇相場の終焉を示唆するもので、ここからの相場は注意を要すことになる。
◆日足が好転するには少なくとも2万0500円奪回が必要で、それを確認するまでは強気になれず、スタンスも「戻り売り」が基本となる。6月11日高値2万0382円、25日線、転換線、ボリンジャーバンド+1σなどの節が戻りではポイントになりやすい。逆に下値ポイントの「雲、13週線」をもし割り込むなら「陰転」として本格的な「調整」を覚悟せねばならない。
◆6月12日時点で信用買い残が3兆1127億円と再び3兆円に乗せてきた。日経平均が調整入れたことで個人投資家が「押し目買い」を強めた。だが一方で、外国人は2週連続で大幅売り越し、利食いを鮮明にしている。そして、18日に日経平均2万円割れであるから、どちらの投資家が優勢かは言うまでもなく、需給関係にも暗雲が漂い始めたと見ておくべきだろう。
(6月18日 記、毎週日曜日8時40分に更新)
情報提供:富田隆弥のチャートクラブ
【富田隆弥 プロフィール】
「チャートブック」元編集長。サイト「チャートクラブ」等で株式情報を発信。
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