市場ニュース

戻る
 

【市況】トヨタのトレンド悪化で目先は中小型株での循環物色の流れに【クロージング】


9日の日経平均は大幅に下落。360.89円安の20096.30円(出来高概算23億6000万株)で取引を終えた。海外株安の流れを受けて20300円を下回って始まり、その後は20300円を挟んでのこう着が続いていたが、後場半ば辺りから下げ幅を広げる展開となった。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1600を超えており、全体の8割を占めている。セクターでは保険の下落率が3%を超えているほか、ゴム製品、非鉄金属、輸送用機器、パルプ紙、鉄鋼、電気機器が2%を超える下げに。ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>、TDK<6762>、KDDI<9433>など指数インパクトの大きい値がさ株が総じて軟調となり、日経平均を押し下げる要因となっている。

日経平均は一気に25日線レベルまで下げてきており、いったんは自律反発が意識される水準ではある。しかし、週末に先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えており、一気にオプション権利行使価格の20125円も下回ってきたことで、2万円の攻防が意識されてきた。前日に25日線を割り込んできていたトヨタ自<7203>は、大幅続落で直近安値水準まで下げてきている。本格調整に入る可能性も出てきており、目先は慎重姿勢が強まる可能性がある。

一方で、幅広い銘柄が調整をみせているが、中小型株などは大きくトレンドを崩していないため、個人の需給はそれ程悪化していないと考えられる。足元で強い値動きが続いていたハイテクなど主力処には利益確定が強まる可能性があるが、中小型株などへは短期的な資金とは言え、循環物色が継続しよう。

《AK》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均