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【注目】富田隆弥の【CHART CLUB】 「2万0833円指向だが、転換点には注視」


◆急ピッチの上昇に「調整」を想定していたが、「もうはまだ」とばかりに日経平均株価は10連騰、2万0500円台に乗せてきた。強い政策相場に、12年ぶりとなる124円台の円安も追い風となり、時価総額は初の600兆円に達した。そして、27年ぶりとなる10連騰に、サイコロが11勝1敗を4日続け、RCIは9日線100%、13日線97%などテクニカルも異例づくめで、チャート屋泣かせの相場でもある。

◆相場は「テクニカルよりトレンド(流れ)を優先」する。リーマンショック時の逆パターンでもあり、2000年2万0833円や97年2万0910円へ向けさらなる上伸も可能だろう。とはいえ、「山高ければ……」の如く、過熱を無視した異例な相場は、いずれどこかでそれなりの反動を招くリスクも孕む。その意味で、ここから大事なのは転換点を探ること。当面は下値にあるボリンジャーバンド「+1σ」(28日現在2万0288円)や転換線(2万0198円)をポイントとして注視しておく。

◆上昇相場で個人投資家の参戦も膨らんでいる。注目株を探して物色するのも良いが、いまは指数に連動するETFも人気で「日経レバ <1570> [東証E]はその筆頭だろう。1口(1株)単位で売買できるので使い勝手も良く、日経平均が上がると思うならそれを買えば良い。また、暴騰している海外株でも中国株なら野村上証50 <1309> [東証E]、NYダウなら野村ダウ30 <1546> [東証E]などもある。

◆そして、過熱相場が続いているのでどこかで「下落」を見込むなら、そのETFを「空売り」すればよい。空売り(信用取引)しない投資家なら、指数が下がると上がるというETF、日経ベア <1580> [東証E]、日経Dインバ <1357> [東証E]などを買えばよい。

◆3000以上もある個別株から宝探しするのも良いが、指数の上げ下げに絞って売買するのも現代流。多彩な商品が揃っているETF(上場投信)を研究されてはどうだろうか。

(5月28日 記、毎週日曜日8時40分に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

【富田隆弥 プロフィール】
 「チャートブック」元編集長。サイト「チャートクラブ」等で株式情報を発信。

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