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【市況】追加緩和後退も景気判断の上方修正を素直に好感できるかがポイント【クロージング】


21日の日経平均は小幅ながら5営業日続伸。6.31円高の20202.87円(出来高概算25億2000万株)と、連日で年初来高値を更新している。20日の米国市場は、まちまちの展開となっていたが、FOMC議事録を受けて円相場が2ヶ月ぶりに1ドル121円に乗せてきていた。また、シカゴ日経225先物清算値が大阪比45円高の20275円だったことも材料視されている。

寄り付き後もじりじりと上げ幅を広げるなか、後場寄り付き直後には一時20320.90円まで上昇している。大口のバスケット売買が観測されていたほか、日銀の金融政策決定会合に対する期待感が高まっているとの見方もされていた。ただし、大引けにかけてはポジション調整の流れもみられ、マイナスに転じる局面も。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めていた。規模別指数では小型株指数のみがマイナスであり、指数インパクトの大きいファナック<6954>、ダイキン<6367>、京セラ<6971>などが、日経平均を下支えした格好である。

明日は日銀の金融政策決定会合の結果を受けての動向が注目される。日銀は景気判断の上方修正を検討するとみられており、追加緩和への期待感が後退する可能性がある。想定内とはいえ、緩和メリットセクターの一角が足元で堅調な動きをみせているため、反動が警戒される。

しかし、決定会合後も緩和メリットセクターへの物色が強まるようだと、相場全体へのプラスインパクトが強まりそうである。その他、相対的に出遅れているセクターなどへの循環物色も意識されている。中小型ではゲーム関連やバイオ関連への見直しの動きなどに短期筋の関心が集まってきている感はある。一方で輸出関連については、週末にイエレンFRB議長講演が予定されているため、手掛けづらい状況だろう。

《AK》

 提供:フィスコ

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