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【市況】米株式:「中国流動性供給は買い材料だが、2013年のテーパータントラムの再現に要警戒か」


8日のNY市場は上昇。注目された雇用統計は、非農業部門の就業者数が前月比で22.3万人増と堅調で、失業率も前月より0.1ポイント低い5.4%に下がった。米経済の拡大は続いているが、FRBを早期利上げに踏み切らせるほどの勢いではないとの見方が広がった。ダウ平均は267.05ドル高の18191.11、ナスダックは58.00ポイント高の5003.55。


グローベックスの米株先物は小安く推移している。大幅上昇の反動も意識されやすいだろう。また、今回の雇用統計が堅調だったことから1-3月期の米経済の停滞は一過性との見方となりやすく、9月の利上げに対する確度が一段と強まることになりそうだ。2013年のバーナンキ発言をきっかけとした「バーナンキ・ショック」が記憶に新しいだけに、しばらくは神経質な展開が見込まれる。


一方で、足元で調整が続いている中国市場であるが、中国の中央銀行(中国人民銀行)は、金融機関の貸し出しと預金の基準金利をそれぞれおよそ2か月ぶりに引き下げると発表した。中国株の上昇が心理的にプラス作用に働きそうだ。


イベントとしては、ユーロ圏財務相会合が予定されている。交渉が難航するギリシャ金融支援問題を協議するが、交渉は困難との見方が大勢であり、波乱要因にも。
その他、経済指標では米労働市場情勢指数(4月)が予定されている。

《MY》

 提供:フィスコ

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