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【市況】【杉村富生の短期相場観測】

「4~6月は“小物”が主役に!」

●金融相場は高値保ち合いの展開!

  4~6月相場では“小物”にマトを絞っておけッと主張してきたが、現状は想定通りの展開となっている。全般は高値しぐれ(保ち合い)の様相である。

 この局面では一気に、上値を追うのは難しいと思う。もちろん、トレンド的には何ら不安はない。日経平均株価は早晩、2万0833円(2000年4月12日のITバブル直後の高値)を奪回するだろう。

 次は9月頃に、2万2666円(1996年6月26日のバブル崩壊後の戻り高値)に挑戦する。

 これが筆者の基本シナリオである。ただ、目先の相場は値固め(調整)が必要だろう。

 その理由はテクニカル的な要因に加え、アメリカ景気の変調、円安に対する日米関係者のけん制発言、国内の政治的には安保法制が重要課題となり、経済面がおろそかになること、などにある。

●公共株指数と日経平均株価の関係?

 さらに、NY市場では景気敏感の運輸株指数が下放れ、金利敏感の公共株指数が底打ち、反発の動きを鮮明にしている。この背景には、アメリカ景気の回復ペースが原油安、ドル高を受け、鈍っているほか、利上げ(ゼロ金利政策の解除)が9月以降にずれ込んでいることがあろう。

 これは円安・ドル高の歯止めになる。さらに、今月末には日米首脳会談を控えている。当面は1ドル=118~119円どころが妥当な水準ではないか。

 それに、円安のかなりの部分が足元の業績、株価には織り込まれていると思う。

 ちなみに、公共株指数と日経平均株価は「逆相関」の関係にある。要するに、公共株指数が上昇する場面(景気の先行き不透明感)では日経平均株価の動きが悪くなる。まあ、日経平均株価は今も昔もアメリカ景気の影響を強く受けるということ。

●猛烈なフォローの風が吹きまくる!

 もちろん、これはあくまでも短期的な視点である。長期的な視点では“景色”はがらりと変わる。

 そう、何らの不安もない。再三指摘しているように、日本の株式市場には(1)政策対応の効果、(2)投資価値の向上、(3)出遅れ感の存在、(4)需給の好転、(5)世界的な金融緩和の流れ──という“追い風”が吹きまくっている。

 なにしろ、超低金利どころか、ヨーロッパではマイナス金利が出現している。日本では銀行の新規貸し出し金利の1%割れが常態化、「融資をするより、配当利回り1.6%の株式投資の方がまし」と。

 GPIF、KKRなどの年金資金に加え、かんぽ生命など株式シフトを強めているが、ここにいずれ銀行が参戦してくるだろう。

●マイナンバー関連がメインテーマ!

 一方、物色面ではどうか。テーマ的にはマイナンバー関連が本命だろう。2016年1月導入に先駆け、10月にはマイナンバーの送付が始まる。今後、官民挙げてのキャンペーンが実施される。それなのに、4割の国民が「これを知らない」という。

 とりあえず、メリットを受けるのは富士通 <6702> 、NEC <6701> 、アイネス <9742> 、OBC <4733> 、日立 <6501> などのIT業界である。2.5~3兆円の特需が期待できる。

 情報セキュリティ分野もメインテーマとなる。この関連ではIC <4769> [JQ]、FFRI <3692> [東証M]、ULSグルプ <3798> [JQ]などが脚光を浴びる。いずれも「最高益」企業である。すなわち、好業績・好需給、かつテーマ性を内包している。これはロングランに狙える。

 インバウンド関連ではアクリティブ <8423> が大きくなりそう。チャート的には中勢600円絡みの水準を見込める。

2015年4月15日 記

(「チャートブック日足集」No.1567より転載)

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