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【特集】弁護士ドットコム<6027>新たなメディア立ち上げによる業容拡大も期待


ラジオNIKKEI マーケットプレスの『フィスコ presents 注目企業分析』3月12日放送において、弁護士ドットコム<6027>を取り上げている。主な内容は以下の通り。

■会社概要
法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」をはじめとするインターネットメディア事業を運営している。昨年12月に東証マザーズへ新規上場したが、上場時の初値は公開価格の約3.2倍となる3880円まで上昇した。

■事業概要
提供するサービスは、弁護士マーケティング支援サービス、有料会員サービス、税理士マーケティング支援サービス、広告その他サービスに分類される。

(1)弁護士マーケティング支援サービス
「弁護士ドットコム」では、弁護士が無料で会員登録することで、サイト内にプロフィールを掲載し「みんなの法律相談」を通じた一般ユーザーからの法律相談への回答を行うことが可能である。また、一般ユーザーは、無料の会員登録をすることで、「みんなの法律相談」を通じて具体的な法律相談を行い、その回答内容や、回答した弁護士のプロフィール、提案内容を参考に、インターネット上で自分に最適な弁護士を選択し、直接の問い合わせができる。なお、2014年12月末時点の会員登録弁護士数は7699名で、国内弁護士約3.6万人の5人に1人が当サイトに登録していることになる。

一方、弁護士業界では、司法制度改革に伴う弁護士数の急増に起因する業界内の競争激化の影響を受け、顧客開拓に対するマーケティングニーズが高まっており、インターネットを利用した各種マーケティング活動が活発化している。そのため、当サイトでは、有料会員登録弁護士向けの弁護士マーケティング支援サービスを提供している。有料会員登録弁護士は、月額固定料金が発生する契約期間において、注力分野、料金表及び解決事例の表示等、無料会員登録弁護士より詳細な「弁護士プロフィール」の作成が可能となっている。

(2)有料会員サービス
「弁護士ドットコム」では、法的トラブルを抱える一般ユーザーが、無料法律相談サービス「みんなの法律相談」を通じて弁護士に法律相談することが可能である。相談、回答の内容は一般公開されており、一般ユーザーは全ての一般ユーザーのトラブル事例の相談・回答内容をパソコンで閲覧できる。さらに、有料会員は月額324円(税込)を支払うことでスマートフォン及びフィーチャーフォンでも全ての一般ユーザーのトラブル事例の相談及び回答内容を閲覧することが可能である。加えて、「弁護士ドットコム」では、身近な話題を弁護士が法的観点から解説する記事を中心としたニュースを配信しており、他社が運営するインターネットニュースメディアにも記事を提供している。

(3)税理士マーケティング支援サービス
「税理士ドットコム」では、税理士を探している一般ユーザーへの税理士の紹介を通じた、税理士マーケティング支援サービスを行っている。税理士が無料で会員登録することで、同社から税理士を探している一般ユーザーの紹介を受けることができるほか、サイト内でのプロフィールの掲載、「みんなの税務相談」を通じた、税務の悩みを抱える一般ユーザーからの税務相談への回答を行うことが可能となる。

(4)広告その他サービス
同社は運営するサイトに広告枠を設けて、これを販売している。主な広告主は法律系書籍出版社等である。

■業績動向
2015年3月期の第3四半期累計(2015年4-12月)業績は、売上高が4.61億円、営業利益が0.85億円で着地した。有料会員登録弁護士数の増加により弁護士マーケティング支援サービスが大幅増収となった。また、売上高の増加に伴い、営業利益率も第3四半期累計で18.6%まで上昇している。

2015年3月期通期については、売上高が前期比2.3倍の6.74億円、営業利益が同9.9倍の1.51億円となる見通し。収益規模はまだ小さいものの、急成長期にあると言える。

■今後の注目点は
同社は今後の成長イメージとして、「既存事業の成長」と「新規事業の開拓」を掲げている。新規事業については、第1にリーガルサービスプロバイダーとしての新サービス提供が検討されており、具体的には一般ユーザー向けの弁護士費用保険、弁護士ユーザー向けの業務支援、企業ユーザー向けの電子契約プラットフォームや契約書作成支援サービスなどが挙げられている。第2に、「弁護士ドットコム」の運営を通じて得たノウハウを他専門家分野へ水平展開することが計画されている。既に展開中の「税理士ドットコム」に加え、今後新たなメディア立ち上げによる業容拡大も期待される。

■株価動向
足元のリバウンドで2月末の戻り高値及び1月末の戻り高値を順調に突破してきており、ボトム水準での保ち合いを上放れてくる形状になっている。節目の3000円で短期的な達成感も意識される可能性はあるが、年初以降の保ち合いを抜けていることから、需給は相当改善していると思われる。一目均衡表では、直近のリバウンドによって遅行スパンが実線を下から上に突き抜ける形で上方転換シグナルを発生させている。

ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30~14:45放送

《TM》

 提供:フィスコ

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