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【市況】ユーロ週間見通し:ギリシャの債務問題が根本的に解決されず


■やや弱含み、ウクライナ停戦への懐疑的な見方も

先週のユーロは対ドルでやや弱含みに推移した。ギリシャ救済プログラムに関する協議が難航していること、ウクライナ停戦合意への懐疑的な見方が払拭されないことで弱含みに推移した。しかし、20日のユーロ圏財務相会合で一定の条件付きでギリシャへの融資継続が合意されたことでユーロの下げ幅は大幅に縮小した。

■対円レートは反転、ギリシャへの融資継続合意が好感される

先週のユーロの対円レートは反転。ギリシャ救済プログラムに関する協議が難航したことや黒田日銀総裁が「直ちに追加緩和を考える必要ない」と述べたことでユーロ売り・円買いが優勢となった。しかしながら、20日のユーロ圏財務相会合で一定の条件付きでギリシャへの融資継続が合意されたことで、ユーロ買いが優勢となった。取引レンジはユーロ・ドル1.1279ドル-1.1450ドル、ユーロ・円133円55銭-136円24銭。

■もみあいか、リスク選好的なユーロ買い増加の可能性低い

今週のユーロは対米ドルでもみあいを続ける可能性がある。ギリシャへの融資継続が条件付で合意されたが、債務問題の全面的な解決は先送りされた。また、2015年におけるユーロ圏の経済成長が停滞する懸念は残されており、金融緩和策の継続でリスク選好的なユーロ買いが増加する状況ではないとみられる。

■横ばいか、日本勢のユーロ売り増加の可能性に注意

今週のユーロの対円レートは横ばいか。一定の条件付きでギリシャへの融資継続が合意されたが、ギリシャの債務問題が根本的に解決されたわけではない。また、月末にかけてユーロ建て資産売却に伴う日本勢の円買い・ユーロ売りが増える可能性があり、ユーロの上昇は抑制される可能性がある。

主な経済指標の発表予定は、26日(木):(ユーロ圏)1月マネーサプライM3、(ユーロ圏)2月業況判断指数、(ユーロ圏)2月景況感。

予想レンジ:ユーロ・円133円00銭-137円00銭/ユーロ・ドル1.1200ドル-1.1600ドル

《TN》

 提供:フィスコ

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