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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~人工知能や農業関連にテーマ物色が向かうか


10日の前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:ソフトバンクや大手ゼネコンなどに関心
■外資系証券の注文動向:差し引き200万株の売り越し
■前場の注目材料:米ADRで日産自<7201>が上昇、15年3月期業績予想を上方修正

■ソフトバンクや大手ゼネコンなどに関心

10日の東京市場は利食い優勢の展開になりそうだ。9日の米国市場は、ギリシャ問題に対する警戒感のほか、中国の貿易統計が予想を下回ったことが嫌気され、終日軟調な展開だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比110円安の17580円となり、これにサヤ寄せする格好からのスタートになりそうだ。

ただし、ギシリャ問題に対しては過度な警戒感は強まらないと考えられ、下を売り込む流れにはならないだろう。ギャップ・アップでは上値の重さが意識されやすいが、ギャップ・ダウンの時は反対に下値の堅さが意識されやすく、売り一巡後は押し目拾いのスタンスになりやすい。下値では年金資金による押し目買いなども意識されやすく、底堅さにつながる。

また、決算が終盤戦とはいえ本日も300社近い企業の発表が予定されている。昨日の決算についても自社株買いや株式分割、増配といった株主還元策を合わせて発表する企業が目立つ。評価した資金がピンポイントで向かうことになりそうである。また、建設企業の決算が続いており、本日は大手ゼネコンの決算が予定されている。建設セクターへの見直しが強まる可能性がありそうだ。

ソフトバンク<9984>の決算が予定されている。決算内容自体にサプライズはないだろうが、米IBMとの提携や優先出資証券の償還などが伝えられるなか、市場の関心が集まりやすい。その他、上方修正を発表した日産自<7201>のほか、昨日は上方修正にもかかわらず大幅下落となったミクシィ<2121>の動向にも注目したいところであろう。

■外資系証券の注文動向:差し引き200万株の売り越し

朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り1040万株、買い840万株、差し引き200万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

2月3日(火):50万株の買い越し
2月4日(水):50万株の売り越し
2月5日(木):600万株の買い越し
2月6日(金):40万株の売り越し
2月9日(月):860万株の買い越し

■前場の注目材料

・米ADRで日産自<7201>が上昇、15年3月期業績予想を上方修正
・農協、60年ぶり改革との報道で農機具や農薬など農業関連の動向に注目
・ソフトバンク<9984>が人工知能でIBMと提携との報道、人工知能関連にも関心

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

08:30 閣議後、 閣僚会見予定
08:50 12月第3次産業活動指数(前月比予想:0.0%、11月:+0.2%)

<海外>

10:30 中国・1月消費者物価指数(前年比予想:+1.0%、12月:+1.5%)
10:30 中国・1月生産者物価指数(前年比予想:-3.8%、12月:-3.3%)

《KO》

 提供:フィスコ

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