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【特集】カイオム・バイオサイエンス<4583>完全ヒトADLibシステム技術での開発を加速化


ラジオNIKKEI マーケットプレスの『フィスコ presents 注目企業分析』1月19日放送において、カイオム・バイオサイエンス<4583>を取り上げている。主な内容は以下の通り。

■事業概要
理化学研究所発の創薬基盤技術型バイオベンチャーである。独自の創薬基盤技術であるADLibシステム(アドリブシステム)を核とした抗体医薬品の研究開発支援や研究開発等を行っている。ADLibシステムの特徴は、従来の抗体作製技術と比較して「多様性」「迅速性」「困難抗原への対応」に優れていることにあり、従来方式では作製が困難な抗体に対象を絞って、研究開発を進めている。

■ポイントは
同社は完全ヒトADLibシステムの技術を用いて、2018年までにパンデミック感染症に対応した抗体の実用化を目指しているが、ここに来てその開発を加速化させている。エボラウイルスの感染拡大やバイオテロへの脅威が高まっていることを受け、特に米国においてその関心が高まってきたことが背景にある。実際、2014年10月にオリジナルのADLibシステムを用いて複数のインフルエンザウイルスの抗体を短期間で作製したのに続いて、12月にはエボラウイルスに対する抗体作製にも成功したとの発表を行っている。

こうした「パンデミック感染症」分野の開発を加速化させるため、11月20日付でエクイティファイナンスによる資金調達を発表した。今回のファイナンスで約2,000百万円を調達し、2017年までの「パンデミック感染症」に関する研究開発費や周辺技術の獲得費用、人員の増強などに向けた費用に充てる計画だ。

■業績に関して
2014年10月30日付で、同社は2014年12月期の連結業績修正を発表している。売上高は期初計画比65百万円減の277百万円、営業損失は同135百万円減の907百万円を見込む。修正の主因は、子会社の(株)リブテックがヤクルト本社<2267>と進めている共同研究プロジェクトが進捗したことに伴い、研究開発活動の優先順位を見直し経営資源の集中を図ったことによる。

なお、完全ヒトADLibシステムの状況に関しては、国内外の大手製薬を含む複数の企業から問い合わせを受けている段階にあり、今後も引き続き抗体取得の技術改良を進めながら、究極のヒト抗体作製システムの構築の実現を目指していく。2016年12月期には技術導出する予定で、これを主因として2016年12月の連結業績は売上高3,452百万円、営業利益651百万円と初の黒字化を見込んでいる。

ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30~14:45放送

《TM》

 提供:フィスコ

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