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【市況】来週の相場で注目すべき3つのポイント:米決算本格化、リクルート上場、ベージュブック


■株式相場見通し

予想レンジ:上限15600-下限14900円

来週は、米国で決算発表が本格化してくる。ゴールドマン・サックスなど大手金融機関のほか、インテル、グーグルなどが決算を予定しており、決算を受けた米国市場が不安定な値動きをみせてくると、東京市場も一段安が警戒されてきそうだ。足元の円安一服によって業績上振れ期待が後退していることもあり、利益確定の流れが強まる一因にもなりかねないだろう。

海外勢については、10月末に決算を迎えるミューチュアルファンドなどの売りが観測されているが、そのほか、米国では10月の連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和第3弾が終了することから、これに備える格好でのポジション圧縮がありそうだ。今週15日には地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表されることもあり、相場の変動要因になろう。

ただし、今後は目先底を確認するスタンスとみておきたい。先週の下落で一目均衡表の雲下限を捉えているが、10日の米国市場はハイテク主導で下落。シカゴ日経225先物清算値は大阪比で275円安となり、安いところでは15015円まで下げ幅を拡大させる局面をみせている。これにより市場関係者が想定していた26週線や200日線といったボトム水準を割り込んでくる可能性がある。インデックスに絡んだ商いを中心にオーバーシュート気味に下げることで、いったんは目先底をつけてきそうだ。需給悪化が警戒されやすいが、10月に入り多くの参加者が慎重姿勢だったこともあり、シコリを残すというよりも、一気に需給整理が進捗することになる。改めて追加緩和政策などの政策期待も高まりやすく、目先底形成を意識したスタンスに。

リクルートが上場する。足元の中小型株の調整などは、リクルート参戦のための換金売りとの見方がされていた。受け渡しベースでは10日までは換金売りが出るとみられていたこともあり、今週以降は、資金が還流してくることも考えられよう。大幅な下げによって値ごろ感も台頭してきており、中小型株への見直しのタイミングとなる可能性はありそうだ。まずは、個人のセンチメントを計るため、ミクシィ<2121>、サイバーダイン<7779>、テックファーム<3625>、クラリオン<6796>あたりの動向に注目か。


■為替市場見通し

来週のドル・円は、地区連銀経済報告での米国の景況感や地政学的リスク(ウクライナ、中東、香港)などに警戒する展開となる。ただし、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による外貨建て資産への投資増額期待は残されており、ドルの下値目処は105円台であると予想される。

28-29日の連邦公開市場委員会(FOMC)での米国の景況感の判断材料となる米地区連銀経済報告(ベージュブック)に注目することになる。雇用情勢に対して悲観的な見解が支配的になった場合、量的緩和第3弾が終了した後の利上げの時期が、来年後半になる可能性が高まることになる。


■来週の注目スケジュール

10月13日(月):中貿易収支、中外貨準備高、米財政収支など
10月14日(火):国内企業物価指数、英消費者物価指数、JPモルガン決算など
10月15日(水):マンション発売、ベージュブック、米小売売上高など
10月16日(木):リクルート上場、米鉱工業生産指数、グーグル決算など
10月17日(金):米住宅着工件数、イエレンFRB議長講演、モルガン・スタンレー決算など

《TM》

 提供:フィスコ

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