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【市況】来週の相場で注目すべき3つのポイント:アベノミクス第2章、中間配当取り、アリババ株価動向


■株式相場見通し

予想レンジ:上限16400-下限16100円

来週は、過熱を冷ます意味での一服が欲しいところ。急ピッチの円安を背景にショートカバーを急いだ格好とみられ、改めて方向感を探る展開になりそうだ。もっとも、足元の好需給関係のなか、昨年12月高値とのダブル・トップ形成を警戒する必要はなさそうであり、押し目買い意欲は相当強いとみておきたい。

秋分の日の祝日(23日)を挟むため、出来高は膨らみづらいところである。ただ、足元の急ピッチの円安により、今後本格化する第2四半期決算を前に、業績上振れ期待が高まりやすい。また、25日が中間配当取り最終日となるが、先高期待の大きい状況から翌26日には権利落ち分を即日吸収するとの見方が強まる可能性がありそうだ。NISA資金なども権利取り狙いに動く可能性があるなか、週初からリスク志向の物色が強まり、日経平均は意外高となる可能性も考えられる。

そのほか、アリババ上場後の動向次第では、ソフトバンク<9984>への物色が強まり、これが個人の資金回転を活発化させる流れとなり、新興市場の中小型株への波及につながる。また、米アップルの「iPhone6」の好調が伝えられるなか、販売台数への関心が集まるほか、今後中国で販売される可能性もあるため、電子部品など関連企業への追い風になろう。翌週29日に召集する方針の臨時国会の会期は、11月30日までの63日間になるもようである。日経平均は昨年12月高値を突破し、アベノミクス第2章のスタートラインに立っており、改めて政策期待が高まりやすいだろう。


■為替市場見通し

来週のドル・円は、米国4-6月期の国内総生産(GDP)の確報値と日本の8月インフレ率に注目する展開となる。おおむね予想通りならば、金利差拡大の思惑などでドルは堅調推移が予想される。また、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による外貨建て資産への投資増額への期待は強く、このことはドル相場に対する支援材料となる。

米国4-6月期 GDP確報値は、前期比年率+4.6%と予想されており、改定値の前期比年率+4.2%からの上方修正が見込まれている。予想通りに上方修正された場合、ドル買いに拍車がかかる可能性が高まる。

日本の8月のコア消費者物価指数は、前年比+3.2%と予想されており、6月と7月の前年比+3.3%からの低下が見込まれている。予想通りならば、日本の4-6月期のGDPの落ち込みと共に、日本銀行に対する追加緩和観測が高まることになる。


■来週の注目スケジュール

9月22日(月):全国スーパー売上高、コンビニエンスストア売上高、米中古住宅販売件数など
9月23日(火):中HSBC製造業PMI速報値、独製造業PMI、欧ユーロ圏製造業PMI速報値など
9月24日(水):ジェネレーションパス上場、独IFO企業景況感指数、米新築住宅販売件数など
9月25日(木):リボミック上場、独小売売上高、米消費者信頼感指数など
9月26日(金):消費者物価指数、独GfK消費者信頼感指数、米4-6月GDP確定値など
9月27日(土):中工業利益など
9月28日(土):中景気先行指数など

《TM》

 提供:フィスコ

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