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【市況】30日の香港市場概況:7日続伸も過熱感から後場に上げ幅を縮小


30日の香港市場では主要指数のハンセン指数が7営業日続伸となり、前日比91.68ポイント高(+0.37%)の24732.21で取引を終えた。一方、H株指数(本土企業株で構成)は同2.90ポイント安(-0.03%)の11119.32、レッドチップ指数(中資企業株で構成)は同10.44ポイント安(-0.22%)の4696.62と反落した。

ハンセン指数は終値で2010年11月8日以来の高値を付け、金融危機後の最高値に迫った。7営業日続伸は、2012年10月以来。売買代金は1000億HKドルの大台に乗せ、約3カ月半ぶりの大きさとなった。中国の景気見通しの改善や住宅購入制限の緩和、上海・香港の株式相互取引をにらんだ資金流入観測など相場環境が改善する中、株価の先高期待が持続した。

ただ、足元の株価上昇で短期的な過熱感も意識され、大引けにかけては上げ幅を縮めた。日本時間あす未明に発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとの思惑も一段の買いを手控える動きにつながった。

ハンセン指数の構成銘柄では、香港系不動産セクターが高い。うち九龍倉集団(00004/HK)や新鴻基地産(00016/HK)が3%超の大幅高となった。本土系銘柄に比べた出遅れ感に加え、モルガン・スタンレー(MS)が香港の不動産価格の上昇見通しを示したことが買い材料視された格好。長江実業(00001/HK)はあす発表の決算への期待感も追い風となった。

一方、中国石油天然気(00857/HK)は変わらずで引けた。中国の「石油閥」の大物政治家が事実上失脚したことを受け、朝方は業界へのマイナス影響を警戒した売りが先行。ただ、国有企業改革の加速につながるとの指摘がみられるほか、石油業界での汚職取り締まりが一段落し、経営リスクが後退したとの見解も示されている。

ハンセン銘柄以外では、高キン零售(06808/HK)が4.65%値上がり。大株主の台湾潤泰集団が、中国石油化工集団と提携契約を結んだことが材料視された。このほか、ロクシタン(00973/HK)が5.54%上昇。4-6月期売上高の堅調な伸びが好感された。半面、株主割当増資を発表した中国緑色食品(00904/HK)は15.31%安と急落した。

《KO》

 提供:フィスコ

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