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【経済】「国策に売りなし」と日経平均株価


日経平均株価はこのところ横ばいを続け、安部首相の新成長戦略発表後はどちらかというと軟調な展開になっている。一般の人からみると「日本株はやっぱり弱い。アベノミクスはもう終った」という感想しか持たないだろう。しかし、日経平均株価は寄与度の高い数銘柄の影響を強く受けるほか、イラクなどの海外情勢や円高の影響も大きい。日経平均株価だけを漫然と見ていても株式市場の真の姿は分からない。 最も注目すべきなのは「国策に売りなし」と言えるような銘柄やセクターだ。例えば国土強靭化という国の方針に従って、建設セクターの株価は依然として非常に堅調である。その他にもアベノミクスによる規制改革(=国策)の追い風を受けた銘柄やセクターは数倍~10倍以上に上昇したものもみられる。先日も水素自動車の発売にあわせて、国が設置の増加方針を出している水素ステーション関連の銘柄が暴騰している。

しかし、ただ単に国の政策メニューに取り上げられたというだけでは一過性のものになる。重要なのは、アベノミクスによる規制改革・規制緩和により、市場構造が大きく変わり、ゲームのルールが変わる可能性があるという点だ。市場構造が変われば市場規模が変わり、市場セグメントも変わる。ゲームに勝つルールが変われば、それに対応した企業が大きな勝者となる。 この週末にも、携帯電話のSIMロック解除や貸金業法の規制緩和のニュースが流れた。前者は巨大な携帯電話・スマートフォン市場の構造が変わり3社の寡占状態が大きく変化するかもしれないし、後者は市場規模や業者数がピークから約10分の1まで縮小していた個人信用ビジネスが大きく回復し、個人の消費行動にも変化を促すかもしれない。先日成長戦略の柱のひとつとして打ち出されたロボット産業にしても、国の補助や医療・介護分野での保険適用などがあれば市場規模や勝者となるプレイヤーが大きく変わる。

いずれにせよ、アベノミクスによる規制改革・規制緩和によって、各分野においては巨大な変化が生じる可能性が十分にあり、これにより様々な投資機会が増えることが考えられる。投資家は「日経平均」ではなく、政府が打ち出す方針に目を凝らして、次の変化を鋭く見抜かなければならない。 とりわけ注目が怠れないのは、電力等のエネルギー、金融、ロボット、バイオ、農 業、携帯電話・スマートフォン向けサービス、カジノ関連などの各分野だ。これらの分野は従前の固定観念にとらわれていては、巨大な変化や新しい勝者を見逃すことになるだろう。
《YU》

 提供:フィスコ

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