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【材料】竹田印刷---海外市場への拡販やネット通販事業におけるBtoBへの展開を強化


竹田印刷<7875>は大正13年1月(1924年)創業で中部地域を地盤とする。カタログ・パンフレット、美術印刷物、書籍等の商業用・出版用印刷物の企画・デザイン・印刷。マルチメディア関連の企画・制作のほか、半導体向け各種マスクの設計・製造を展開。また、文具・日用雑貨等のネット販売「どっとカエール」を展開する。

2014年3月期業績は、売上高が前期比7.7%増の362.00億円、営業利益が同11.6%増の5.75億円、経常利益が同12.7%増の6.22億円、純利益が同7.8%増の1.67億円だった。セグメント業績では、印刷事業の売上高が前期比6.7%増の229.16億円、営業利益が同25.1%現に1.96億円だった。広告物・販促物の制作に通販事業で培ったロジスティクス機能を組み合わせた物流ソリューションの提案や、新たな紙素材や紙加工を用いた用途提案で差別化を図るなど、多様な付加価値提案を展開。第2四半期により連結子会社が1社増加。利益面では、受注案件の小ロット化による粗利率の低下、用紙、インクの値上がり、電力・ガス料の値上がりなどが影響した。

物販事業の売上高は前期比7.3%増の144.40億円、営業利益は同48.9%増の3.56億円だった。主要販売先である印刷業界向けに、品質向上・環境性能向上など差別化と競争力強化に向けた商品提案を進めるほか、印刷業種以外への拡販を展開。新規開拓が堅調に推移したほか、消費増税の駆け込み需要を確実に取り込むことができた。

2015年3月期については、売上高358.00億円、営業利益5.00億円、経常利益5.50億円、純利益2.00億円を見込んでいる。印刷市場の縮小による競合激化や消費増税に伴う反動減が想定されるなか、受注量拡大に向けた新規・深耕開拓の強化、半導体パッケージ用マスク事業の強化、マスク事業以外の拡印刷事業の推進に取り組む。

新規深耕開拓では、東名阪の各営業拠点の提案力・対応力の強化を図り、今後伸びる市場・業界を中心に付加価値提案を行い、新規開拓を進める。半導体パッケージ用マスク事業の強化では、マスク事業に係る経営資源を集約し、効率性・生産性を高め、技術力と価格競争力の向上を図る。また、国内需要が縮小する中、東アジアなど海外市場への拡販を強化。その他の拡印刷事業では、ネット通販事業におけるBtoBへの展開強化、ロジスティクス機能と組み合わせた付加価値の高いサービスモデルの構築を推進する計画である。

株式市場が企業を評価する指標の1つであるPBR(株価純資産倍率)は0.30倍と1.00倍を大きく下回っている状況であり、株価の割安感が強い。予想配当利回りは2.00%を上回る水準。

《FA》

 提供:フィスコ

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