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【経済】週刊ダイヤモンド今週号より~花粉症の季節到来、拡大するアレルギービジネス最前線


花粉の季節がやってきます。いまや日本人の2人に1人は何らかのアレルギーを持ち、4人に1人はスギ花粉症患者と、アレルギーは「国民病」になっています。ただ、患者が増えていくなか治療には大きな変化の波が押し寄せており、スギ花粉症は根治を目指す方向に向かっているようです。

今週号の週刊ダイヤモンドでは花粉症や食物アレルギーのビックリ治療法に始まり、アトピーやぜん息に使う「ステロイドは悪か?」の検証、頼れる医者および医療機関についてリポートしています。

今年1月20日、JT<2914>傘下の鳥居薬品<4551>の株価がストップ高を付けました。前週の金曜日にスギ花粉症治療用の花粉エキス「シダトレン」について、厚生労働省から国内の製造販売の承認を受けたことが好感されました。

現在、さまざまな種類のアレルギー薬品が販売されていますが、抗ヒスタミンなど既存の薬は症状を一時的に抑える対症療法。一方、シダトレンは「舌下免疫療法」という、スギ花粉症の根治を目指す治療に使われます。

スギ花粉症の有病率は1998年に16.2%だったのが2008年には26.5%になり、この10年間で10.3ポイントも上昇。経済損失は5000億円、対策費は月2000円にも上るとされ、クスリやマスク、さらにはヨーグルトや甜茶など健康食品などにビジネスチャンスが拡大しています。

鳥居薬品はスギ花粉症だけでなく、ダニアレルギーの分野でも免疫療法薬を開発中。塩野義製薬<4507>もダニアレルギーの舌下錠開発で第2/3相臨床試験まで進んでいます。

マスク事業ではユニ・チャーム<8113>の「超立体」の形状が先駆的。同製品のすき間面積を100とすれば、一般的なブリーツタイプが250、一般的なガーゼタイプが650と、ウイルスなどの捕集効率が高いことが示されています。

なお、パッケージに「99%カット」などの宣伝文句が表示されている商品が目に付きますが、これは実はフィルター性能で着用時の実態値ではありません。このため、マスクを選ぶ際には形状とサイズがポイントになると、記事は指摘しています。

また、花粉対策メガネでは、メガネストア「JINS」を展開するジェイアイエヌ<3046>が開発した「花粉Cut」が売れています。これもすき間面積が小さいのが特徴で、累計販売本数は20万本というヒット商品になりました。

《NT》

 提供:フィスコ

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