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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):NTT、ヒロセ電、東電、アスクル

■日本電信電話 <9432> 5,520円  +170 (+3.2%)   本日終値
 NTT <9432> が反発。日経新聞が14日付で「NTTは南アフリカ子会社を通じ、フランスのIT(情報技術)サービス会社のネクスティラワンを買収する」と報じたことが買い材料視された。報道によると「欧州で広く事業展開する同社の買収で新たに東欧など6ヵ国を加え欧州約15ヵ国に事業地域を広げる」としている。ネクスティラワンはクラウド対応の情報インフラを構築したり、データセンターやコールセンター向けのシステム開発などを手がけている企業。同社は買収によって事業基盤を一気に拡大し、将来的に欧州で急速に拡大するとみられるクラウドコンピューティングサービスに注力する。

■ヒロセ電機 <6806> 16,030円  +360 (+2.3%)   本日終値
 シティグループ証券が13日付でヒロセ電 <6806> の投資判断を「2(中立)→1(買い)」に引き上げ、目標株価を1万5200円→1万9000円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、為替の円安に加え、来期にかけてスマートフォンや車載など向けのコネクターが増益に貢献すると指摘。同証券では、14年3月期の連結営業利益は345億円と会社計画の300億円を上回り、15年3月期には395億円に伸び過去最高益(07年3月期の380億円)を8期ぶりに更新すると予想している。

■東京電力 <9501> 524円  +5 (+1.0%)   本日終値
 東電 <9501> が5日ぶりに反発。日経新聞が14日付けで「政府は交付国債による東京電力向けの無利子融資枠をいまの5兆円から9兆~10兆円に拡大する方針を固めた」と報じたことが買い材料視された。報道によると「福島第1原発周辺の除染や賠償の費用拡大に対応し、東電の財務を支援する」という。また、除染費用などの同社の負担額は最大8兆円に限定するなどとも伝わっており、融資枠拡大と負担軽減を好感した買いが向かった。

■アスクル <2678> 3,050円  -220 (-6.7%)   本日終値
 13日、アスクル <2678> が決算を発表。14年5月期上期(6-11月)の連結経常利益が前年同期比57.3%減の15.2億円に大きく落ち込んだことが嫌気された。主力のオフィス通販が堅調なほか、個人向け通販「ロハコ」も足元で増収ペースが加速しているものの、「ロハコ」の積極的な販促、新物流センターの立ち上げに伴うコスト増が響いた。通期計画の60億円に対する進捗率が25.4%にとどまったことで、業績下振れを警戒する売りが向かった。また、株価上昇に伴い短期的な上値余地が限定的になったとして、ドイツ証券が13日付で投資判断を「バイ(買い)→ホールド(中立)」に引き下げたことも売りに拍車を掛けた。なお、目標株価は2800円→3400円に増額している。

■ディップ <2379> 945円  +150 (+18.9%) ストップ高    本日終値  東証1部 上昇率3位
 13日、ディップ <2379> が14年2月期の経常利益を9.6億円→12.8億円に33.6%上方修正。増益率が4.1倍→5.5倍に拡大し、一気に5期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが好感された。業績の上方修正は7月、9月に続き、3回目。景気回復を背景とした求人需が高まる中、女優の上戸彩を起用したテレビCMなど積極的な広告投入が奏功し、アルバイト求人情報サイトなどの売上が計画を上回ることが寄与する。また、同社は12日付で東証マザーズから東証1部に指定替えになっており、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要や投資家層の拡大を期待する買いも向かった。

■ベルグアース <1383> 1,615円  +69 (+4.5%)   本日終値
 13日、ベルグアース <1383> [JQ] が決算を発表。13年10月期の経常利益(非連結)は前々期比25.4%増の2.2億円に伸びて着地。続く14年10月期も前期比35.1%増の3億円に拡大を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料。作付け面積の拡大で野菜苗の出荷が増え、7.1%の増収を見込む。減価償却費や研究開発費は増加するものの、経産省からの補助金などで補い、大幅増益を確保する。業績好調に伴い、今期の年間配当を3円増の10円に増配する方針を示した。前日終値ベースの予想PERが16.4倍→10.7倍に急低下し、割安感が強まったことも買いに拍車を掛けた。

■東邦システムサイエンス <4333> 677円  +19 (+2.9%)   本日終値
 13日、東邦システム <4333> [東証2]が発行済み株式数(自社株を除く)の10.76%にあたる73万株(金額で4億8034万円)を上限に、16日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNet-3」で自社株買い(買い付け価格は13日終値658円)を実施すると発表したことが買い手掛かり。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。同時に、6日付で東証1部銘柄への指定申請を行ったことを明らかにしたことも好感された。

■インヴァスト証券 <8709> 1,214円  +34 (+2.9%)   本日終値
 13日、インヴァスト <8709> [JQ]が発行済み株式数(自社株を除く)の3.3%にあたる20万株(金額で3億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い手掛かり。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は14年1月1日から6月30日まで。同時に、サイバーエージェントFXの為替証拠金取引事業「くりっく365」を簡易吸収分割により承継し、オンラインでの金融商品取引事業における顧客基盤の強化を目指すと発表したことも好感された。

■モルフォ <3653> 3,110円  -545 (-14.9%)   本日終値
 13日、モルフォ <3653> [東証M] が決算を発表。13年10月期の連結経常損益は7300万円の黒字(前々期は4億7200万円の赤字)に浮上。続く14年10月期の同利益も前期比35.6%増の9900万円に拡大する見通しとなったが、市場コンセンサス(1.8億円前後)を大幅に下回ったことが嫌気された。海外携帯電話メーカー向けに主力の手振れ補正ソフトなどの採用が進み、ロイヤルティ収入の拡大を見込むが、市場の期待値を下回ったことで失望売りが殺到した。

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