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【市況】米共和党は分裂状態だが・・・


米財政問題は、上院でほぼ与野党が合意できる見通しとなったものの、下院共和党が対抗案を出し、協議が再び膠着状態に陥った。ペロシ民主党下院院内総務は記者会見を行い、依然デフォルト回避できると確信していると述べたが、
17日までの合意は不透明なママとなっている。

加えて、格付け会社フィッチが現在AAAの米国格付けをウォッチネガティブに指定、格下げの可能性を警告した。向こう2週間内に償還を迎える短期国債(Tビル)利回りが大幅に上昇(0.50%超、10月末償還の2年債利回りも0.7297%に上昇)、一時的に短期債返済が滞る可能性を危惧している。市場は、デフォルト回避へ楽観姿勢を維持しているものの、一時的な時間切れ突入を警戒するムードも出ている。

下院共和党案自体もまとまっておらず、上下両院の共和党内で批判合戦の様相も呈しているようだ。政府機関閉鎖の経済ダメージは200億ドルを超えたとの報道もあり、嫌気を刺す展開を脱し切れていない。株式市場は、ヘッジ売りの買戻しが一巡したと見られ、見送り状態の中、「今月中には合意するだろうが、17日までにまとまらない可能性はある」との警戒感が出て、小口売りに押される展開と考えられる。本来なら、決算発表シーズンだが、政治の暗雲に覆われた状態。

《MK》

 提供:フィスコ

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