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【経済】【クラファン】世界的企業も注目! 廃棄物を建築資材へ再生させる液体混和剤のESSH、9月4日募集開始

 廃棄物を建築資材へ再生させる液体混和剤を手掛けるESSH株式会社(東京都葛飾区)が、株式投資型クラウドファンディング(普通株式型)による出資を募集します。申し込みは9月4日19時30分開始を予定しています。

・ 普通株式型
・ 目標募集額:1104万円、上限募集額:5400万円
・ 事業会社/CVC出資実績あり
・ エンジェル税制あり(優遇措置B)
・ みなし時価総額:1億6800万円
・ 類似上場企業:アミタホールディングス <2195> [東証G]、リファインバースグループ <7375> [東証G]、三和油化工業 <4125> [東証S]、サニックスホールディングス <4651> [東証S]、イボキン <5699> [東証S]
※「みなし時価総額」はミンカブ編集部が「発行済み株式数×募集株式の払込金額」により試算

廃棄物処理の手間とコストを大幅削減

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(出典:FUNDINNO)

 ESSHの杉原光代代表は、富士フィルター工業でセールスエンジニアとして自衛隊・航空・製鉄所向けのフィルター販売に12年間従事。2019年にESSHを設立し、工業用フィルターなどの環境技術コンサルティングを行った後、セメント混和剤の開発・販売事業へ本格的にシフトしています。

 同社は汚泥や海洋プラスチック、半導体製造過程で生じる有害な重金属などさまざまな廃棄物を無公害化(不溶出化)し、建築資材などへアップサイクルさせる液体混和剤「Z.E.R.O」の製造・販売を行っています。

 従来のリサイクル工程における「分別・洗浄・熱処理」のプロセスを省略し、廃棄物処理の手間とコストを大幅に削減しつつ環境負荷の低減を実現。一般的なタイル製造時と比較して、CO2排出量を約60~70%削減し、強度は一般的な建築資材の約2~4倍です。国内検査機関での溶出・含有量試験では焼却灰に含まれる有害重金属(六価クロムなど)を、同社製品を用いることで基準値未満まで削減することに成功しています。

 「弊社の強みは、多様な業種に対応できる高い汎用性にあり、建設・製造・漁業・アパレル・飲食など幅広い分野で活用可能なため、安定的に収益を生み出せる事業構造だと自負しています」(同社)

 すでに約40社へ導入済み、20社超と商談中で、ミタチ産業 <3321> [東証S]や東証プライム市場上場企業のほか、海外からも多くの引き合いがあるそうです。



「限界」に近づく日本の廃棄物処理システム

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(出典:FUNDINNO)

 同社によると、日本の廃棄物処理システムは世界的な環境問題の深刻化とともに「限界」に近づいており、全国の最終処分場は年々減少し、残余年数は約24.8年、焼却率は約8割とOECD加盟国中、最高水準だといいます。

 2018年には、中国が日本からのプラスチック廃棄物の輸入を禁止し、環境省は2019年にプラスチックの焼却処分を進める緊急措置を導入。「CO2排出量の増加に加え、有毒ガスや重金属の発生など新たな問題も生じています」(同社)。

 廃棄物の処理コストも増加の一途をたどっており、中間処理では破砕・焼却・脱水・中和・融解などの工程を経て、一部を再生利用できるものの限界があり、最終処分には中間処理の約5倍の費用が必要です。

 これらの問題への対応として「固化剤」があるものの、一般的な固化剤は固体であるため、使用時に粉じんが舞いやすく、均一に混ざりにくいため、多量の添加が必要に。また、一部のセメント系固化剤には、発がん性物質の六価クロムが溶出し、土壌汚染を引き起こす可能性があるそうです。

 さらに「火災・爆発の危険性や吸入・皮膚接触による健康への悪影響も懸念されています」(同社)。

 一方で、有害物質を含む金属を不溶性に変え、安全な廃棄物にする無公害化処理では「キレート剤」が多用されているものの、有機化合物を含むキレート剤も多く、自然界での分解が遅いため、水環境に長期間残留することが問題となっているそうです。

事業内容・特徴・ビジネスモデル

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(出典:FUNDINNO)

 同社の液体混和剤「Z.E.R.O」には、固化と無公害化を1種類の液体で同時に実現する、特許出願中の技術が用いられています。

 「Z.E.R.O」を活用した建築資材は、有毒な重金属やプラスチックを含む場合でも無公害化処理が可能である点が大きな特徴です。一般的なタイルと比較して製造時のCO2排出量を約60~70%削減し、建材試験所の圧縮強度試験では一般的な資材の約2~4倍の強度を記録しています。

 高い耐火性により火災や爆発のリスクを低減できる点も特徴で、耐火性能実験(1200度で30分加熱)では「Z.E.R.O」を使用しないコンクリートと比較して、ほとんど損傷が見られなかったそうです。

 「Z.E.R.O」を活用する上で重要なのが「レシピ」であり、廃棄物の種類やアップサイクル用途に応じて、廃棄物の粉砕方法や混和剤の配合量、加熱時間などを最適化しています。

 粉砕する粗さ、混練時の水分量やセメント投入のタイミング、型枠へ流し込む際の圧力なども繊細な調整が必要であり、無限にある配合パターンの中から、最適と思われる配合を独自に導き出しています。

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(出典:FUNDINNO)

 現在は約40社と取引実績があり、同社のアップサイクル製品は低コストで維持管理が可能でありつつ、自然な風合いを保ち、環境にも配慮できる点が評価されているそうです。

 現在は、各案件に応じた「Z.E.R.O」の販売収益が中心ですが、今後は液体を製造する独自の機械とレシピを販売し、レシピの開発料と製造量に応じたロイヤリティを受け取り、持続的なアップサイクルをサポートする計画です。「大量の廃棄物を抱える自治体やメーカー、生産業者などをターゲットとしています」(同社)。

 また、自社工場を造り、廃棄物タイルの製造を行う計画です。「これにより、単なる薬剤提供にとどまらず、アップサイクル製品としての実需を生み出す事業モデルへ進化させ、利益率の向上を図ります」(同社)。

将来はIPOを計画

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(出典:FUNDINNO)

類似上場企業(業態やサービス・製品などで類似性の見られる企業)

・アミタホールディングス <2195> [東証G]
・リファインバースグループ <7375> [東証G]
・三和油化工業 <4125> [東証S]
・サニックスホールディングス <4651> [東証S]
・イボキン <5699> [東証S]

発行者・募集情報

■募集株式の発行者の商号及び住所、資本金等
ESSH株式会社
東京都葛飾区新小岩三丁目22番12号
資本金:14,000,000円(2025年6月5日現在)
発行済株式総数:2,800株(同)
発行可能株式総数:1,000,000株
設立日:2019年3月14日
決算日:8月31日

■募集株式の発行者の代表者
代表取締役 杉原光代

■募集株式の種類及び数(上限)
普通株式 900株

■募集株式の払込金額
1株当たり 60,000円

■資金使途
・目標募集額達成時の資金使途内訳
調達額1,104万円を以下の目的に充てる予定。
仕入費用 861万円
手数料 242万円

・上限募集額達成時の資金使途内訳
上記に追加し、調達額4,296万円(目標募集額1,104万円と上限募集額5,400万円との差額)を以下の目的に充てる予定。
仕入費用 1,220万円
人件費 1,120万円
外注製作費 680万円
広告宣伝費 330万円
手数料 945万円

■投資金額のコース及び株数
120,000円コース(2株)
240,000円コース(4株)
360,000円コース(6株)
480,000円コース(8株)
1,200,000円コース(20株)
2,400,000円コース(40株)
3,600,000円コース(60株)
4,800,000円コース(80株)
9,960,000円コース(166株)
※特定投資家口座以外からの申し込みの場合、480,000円コース(8株)までしか申し込みできない。特定投資家口座からの申し込みの場合、9,960,000円コース(166株)を上限とする。

■申込期間
2025年9月4日~9月19日

■目標募集額
11,040,000円(上限募集額 54,000,000円)
※特定投資家口座全体からの申し込みの上限は43,200,000円とする。

■払込期日
2025年10月14日

■連絡先
ESSH株式会社
電話番号:080-6757-1641
メールアドレス:m.sakamoto@essh01.com

※本株式投資型クラウドファンディングの詳細については、FUNDINNOの下記ページをご覧ください。

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