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銘柄にも性格がある、業績見通しが不透明な時に活用するのは「そわそわ銘柄」

大川智宏の「日本株・数字で徹底診断!」 第18回
大川智宏大川智宏(Tomohiro Okawa)
智剣・Oskarグループ CEO兼主席ストラテジスト
2005年に野村総合研究所へ入社後、JPモルガン・アセットマネジメントにてトレーダー、クレディ・スイス証券にてクオンツ・アナリスト、UBS証券にて日本株ストラテジストを経て、16年に独立系リサーチ会社の智剣・Oskarグループを設立し現在に至る。専門は計量分析に基づいた株式市場の予測、投資戦略の立案、ファンドの設計など。日経CNBCのコメンテーターなどを務めている。

 6月入り以降も、米中貿易摩擦は深刻化の一途を辿り、これに米国の利下げ観測の高まりも加わって、株式市場は落ち着く気配がありません。安定的に収益を上げるのが困難な状況に思えますが、実は株式投資には、景気見通しや政治に激しく振り回される環境下での適切な立ち居振る舞い方があります。「マクロが混乱したらファンダメンタルズよりもテクニカル」というのがその1つです。
 この背景は単純です。世界の経済の見通しが複雑化すると、企業業績の見通しは信頼性が低下します。そうなると、会社予想やアナリスト予想に基づく予想利益や、それを基に計算されたPER(株価収益率)、配当利回りなどの投資指標の価値も、同時に失われてしまうのは明らかです。逆に、業績予想が使えない環境では、投資判断の際に株価の騰落やセンチメント・需給の変化、つまりテクニカル要素に依存する度合いが大きくなります。
不透明相場で注目はテクニカル投資の典型、「逆張り」
 事実、最もシンプルなテクニカル投資である「逆張り」は、2018年の米中貿易摩擦の深刻化以降によく機能しています。以下の図は、TOPIX(東証株価指数)の銘柄を母集団とした週次の株価リターンリバーサル(以下、リバーサル)の投資効果を、時系列で累積したものです。
 リバーサルは、株価が下落した銘柄を買い、上昇した銘柄を売るという最も基本的な逆張り戦術で、週次のリバーサルは過去1週間の騰落率を使用してそれを実践するだけの手法です。
東証1部銘柄の週次のリバーサル効果の累積値
 とはいえ、混乱した環境下では全ての銘柄が短期的な逆張りの動きを発生させるわけではありません。テーマ株として淡々と上昇、下落を続ける銘柄もあれば、需給的な動きに巻き込まれにくい銘柄もあるでしょう。
 このような銘柄をリバーサル戦術に機械的に組み込んでしまうと、その効果を低減させ、思わぬ損失を被る恐れもあります。上の図でも14年や17年などは効果がマイナスに振れている時期もあり、リバーサル戦術が常にリターンを出し続けているわけではありません。
 そこで、今回は逆張り効果を薄める銘柄をできるかぎり除外し、リバーサルのしやすさという「銘柄の性格」をシンプルに把握して投資効果を高めてみたいと思います。では肝心のリバーサルのしやすさをどのように把握すればよいのでしょうか? 
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。

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