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【杉村富生の短期相場観測】 ─ 全般相場は本格反騰態勢入りが鮮明に!


「全般相場は本格反騰態勢入りが鮮明に!」

●日本企業の円高対応力を改めて評価!

 全般相場は戻り売りをこなしつつ、いよいよ本格的な反騰態勢入りとなろう。世界的にリスク・オンの姿勢が鮮明となっている。北朝鮮の挑発行動がとりあえず沈静化し、アメリカの連邦債務上限引き上げ問題は12月に先送りされた。為替は1ドル=110円台の円安に振れている。日経平均株価はこの秋に2万円の大台を突破、一段高が期待できる。

 日本企業の業績は好調である。日経平均株価は2015年6月24日に2万0868円の戻り高値をつけている。この時点の日経平均株価の予想1株利益は1257円だった。PERは16.6倍である。現在はどうか。1株利益は1410円強だ。PERは13~14倍にとどまっている。

 仮に、PER16.6倍に買えば2万3400円の目標値が設定できる。それと、2015年6月24日の為替は1ドル=123円90銭だったということ。10円以上の円高にもかかわらず、1株利益は12.3%増える。これこそが企業の円高対応力の証明だろう。

●狙い目は? EV、有機EL、IPO関連を!

 なお、4-6月期(第1四半期)では当初計画を上回った企業のうち、9割超が通期(2018年3月期)予想を据え置いた。しかし、7-9月期(第2四半期)の発表時点では通期予想の増額修正に進む企業が続出するだろう。つれて、日経平均株価の1株利益はもっと増える。もちろん、円安(輸出企業の想定為替レートは108円50銭前後)効果もある。

 一方、物色面では引き続いてEV(特にリチウムイオン電池)、iPhone X、9月IPOの“目玉”PKSHA Technology <3993> [東証M]関連に注目したい。この3セクターに話題が集中するだろう。

 EVではリチウムイオン電池の評価を手掛けているエスペック <6859> 、リチウムイオン電池の製造プロセスでの充放電機能を確認する検査装置のIMV <7760> [JQ]、リチウムイオン電池製造ライン向け機械が伸びているCKD <6407> などに妙味があろう。

 iPhone Xにはワイヤレス充電、3D顔認証(FaceID)、AR、新型MPU、有機ELなど新機能が付加されているほか、新素材が使われている。有機ELの普及は加速するだろう。保土谷化学工業 <4112> 、オハラ <5218> 、倉元製作所 <5216> [JQ]は要注目である。

 PKSHA Technology関連では関係会社(NKリレーションズ)が大株主になっているノーリツ鋼機 <7744> 、取締役を派遣しているジーンテクノサイエンス <4584> [東証M]が面白い。この2社は“親子”である。

2017年9月14日 記

株探ニュース

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