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6058> が4月17日大引け後(18:00)に業績修正を発表。20年2月期の連結経常利益を従来予想の33.6億円→37.5億円(前の期は30.2億円)に11.8%上方修正し、増益率が11.3%増→24.3%増に拡大し、従来の10期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。ただ、通期の連結最終損益は従来予想のトントン→3.1億円の赤字(前の期は0.2億円の黒字)に下方修正した。
会社側が発表した上方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した9-2月期(下期)の連結経常利益も従来予想の20.5億円→24.5億円(前年同期は11.3億円)に19.2%増額し、増益率が80.9%増→2.2倍に拡大する計算になる。
株探ニュース
会社側からの【修正の理由】
当期におきましては、当社グループ事業は全体として順調に推移し、親会社株主に帰属する当期純利益として255百万円を計上する見込みでありましたが、HR事業に関わるのれんについて保守的に減損損失570百万円を計上することとし、その結果として親会社株主に帰属する当期純損失315百万円となる見通しとなりました。 具体的な修正の理由等については以下の通りです。 当社
»続く
グループは、顧客のマーケティング戦略を総合的にサポートする「FAST COMPANY」として、顧客基盤の拡大と新しいサービスの積極的な展開による顧客単価の向上を継続的に実現しながら順調に業績を積み上げました。当社グループが近年積極的に推し進めておりました投資活動に関連して、当期においては7社の出資先企業が株式上場を果たし、それら上場株式を含む一部の投資先について保有株式の売却を推し進め、投資有価証券売却益を計上することとなりました。 また、HR事業を手掛ける株式会社あしたのチームについて、当期においては、過去の拡大戦略からの立て直しをはかるために、当社グループ会社としての体制の整備のほか、不採算拠点の閉鎖、広告宣伝費や販売促進費の削減等のリストラクチャリングに取り組み、同社単体の通期業績として1億円を超える営業利益を計上する見込みであります。一方、HR事業のセグメント業績においては、のれん償却費計上後の通期業績として営業損失を計上する見込みであり、また、新型コロナウイルスによる将来的な影響等の要因も踏まえ、保守的に、特別損失としてのれんの減損損失を570百万円計上する見通しであります。 以上より、当期においては、売上高、営業利益および経常利益についてはいずれも前期比で堅調な成長を実現しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益については、従来予想値を下回る見通しとなりました。特別損失の計上について 上記に記載のとおり、当期において、HR事業セグメントに関わるのれんの減損損失570百万円が見込まれるほか、メディア事業に関わるのれんの減損損失666百万円(第3四半期までに計上済みのものを含む)を計上し、当期に生じたその他固定資産に関わる減損損失とあわせて、特別損失として減損損失1,601百万円を計上する見通しとなっております。 一方、上記の通り、当期においてのれんの減損損失を計上することによりのれんの額が減少することから、次期(2021年2月期)に見込まれるのれん償却費の額は約4.3億円となり、上記の減損損失がなかった場合の償却見込み額約8.8億との比較で約4.5億円の減少となるため、次期の連結業績においてプラスの要因となります。 次期(2020年3月1日~2021年2月28日)の見通しについて 2021年2月期の当社グループを取り巻く経営環境は、全世界で新型コロナウイルスが感染拡大し、国内外の経済活動において先行き不透明な状況ではありますが、新型コロナウイルスの影響が収束した後は、企業の広告やPRを含むマーケティング活動は全体として活発になっていくと思われます。 当社グループにおいては、顧客の「いいモノを世の中に広める」ためのマーケティング活動を総合的にサポートする「FAST COMPANY」として、多様な顧客のニーズにワンストップで対応できるマーケティングインフラとしての体制強化を継続的に進め、全体として堅調な成長を継続することができるものと考えております。 当社グループの次期業績見通しにつきましては、新型コロナウイルスの影響が早期に収束し、顧客企業のマーケティングニーズが回復すると仮定した場合をレンジの上限、顧客企業のマーケティングニーズ低迷が長期化し、戦略PR子会社を中心に業績回復の遅れが生じると仮定した場合をレンジの下限とし、以下の通り予想しております。 売上高 37,000百万円~44,800百万円(前連結会計年度比1.4%減~19.3%増) 営業利益 2,300百万円~ 3,850百万円(前連結会計年度比30.8%減~15.8%増) 経常利益 2,300百万円~ 3,850百万円(前連結会計年度比38.8%減~2.5%増) 親会社株主に帰属する当期純利益 630百万円~ 1,700百万円(前連結会計年度は△315百万円) また、2021年2月期第2四半期の業績予想は下記の通りであります。 売上高 17,460百万円~19,440百万円(前年同期比2.6%減~8.4%増) 営業利益 △80百万円~ 750百万円(前年同期は1,243百万円) 経常利益 △80百万円~ 750百万円(前年同期は1,305百万円) 親会社株主に帰属する四半期純利益 △490百万円~ 130百万円(前年同期は△679百万円)「%」表示は、第2四半期(累計)については、2020年2月期第2四半期累計期間の実績との比較であり、通期については、上記に記載しました2020年2月期通期の予想値(「今回修正予想」の値)との比較に基づくものです。 なお、業績見通しが下期偏重となるのは、新型コロナウイルスによる影響に加えて、ダイレクトマーケティング事業において、足元の巣ごもり需要を見越し、期初に効果的な広告費投下を行っていくことで年度を通しての売上高最大化を図る戦略をとること、HR事業において事業基盤をより強固にしていくことを目的とし、ストック型収益の比率を拡大する戦略を推進することにより、月次按分すべき売上高が増加する見通しであることが主な要因であります。 また、当社グループがインベストメントベンチャー事業として取り組むベンチャー企業等への出資活動に関連して、当社グループは、2020年3月26日に上場した株式会社サイバーセキュリティクラウドの株式を始め、時価(2020年4月16日終値)ベースで総額100億円を超える上場株式(子会社株式を除く)を保有しております。これらの株式を売却することにより当社の連結業績に対して営業外収益として計上されることになります。 本資料に記載の見通しに関わる情報は、本資料の発表日現在において入手可能な情報および将来の業績に影響を与える不確実な要因に係る本資料発表日現在における仮定を前提としております。 以 上
業績予想の修正
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
旧 19.09-02 |
19,733 |
2,095 |
2,164 |
718 |
0 |
- |
19/10/15 |
新 19.09-02 |
19,863 |
2,189 |
2,559 |
403 |
8.51 |
- |
20/04/17 |
修正率 |
+0.7 |
+4.5 |
+18.3 |
-43.9 |
- |
|
(%) |
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
旧 2020.02 |
37,410 |
3,230 |
3,360 |
0 |
0 |
- |
19/10/15 |
新 2020.02 |
37,540 |
3,324 |
3,755 |
-315 |
-6.65 |
- |
20/04/17 |
修正率 |
+0.3 |
+2.9 |
+11.8 |
- |
- |
|
(%) |
※単位:売上高、営業益、経常益、最終益…「百万円」。修正1株益、修正1株配は「円」。率は「%」
※最新予想と従来予想との比較
今期の業績予想
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
18.09-02 |
16,859 |
1,121 |
854 |
-3,421 |
-73.9 |
0 |
19/04/12 |
予 19.09-02 |
19,863 |
2,189 |
2,559 |
403 |
8.5 |
- |
20/04/17 |
前年同期比 |
+17.8 |
+95.3 |
3.0倍 |
黒転 |
黒転 |
|
(%) |
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
2018.02 |
20,090 |
3,026 |
2,950 |
1,425 |
31.3 |
6 |
18/04/13 |
2019.02 |
29,693 |
2,575 |
2,738 |
-2,421 |
-52.3 |
0 |
19/04/12 |
予 2020.02 |
37,540 |
3,324 |
3,755 |
-315 |
-6.7 |
- |
20/04/17 |
前期比 |
+26.4 |
+29.1 |
+37.1 |
赤縮 |
赤縮 |
|
(%) |
※最新予想と前期実績との比較。予想欄「-」は会社側が未発表。
※上記の業績表について
- ・「連」:日本会計基準[連結決算]、「単」:日本会計基準[非連結決算(単独決算)]、「U」:米国会計基準、「I」:国際会計基準(IFRS)、「予」:予想業績、「旧」:修正前の予想業績、「新」:修正後の予想業績、「実」:実績業績、「変」:決算期変更
- ・[連結/非連結]決算区分の変更があった場合は、連続的に業績推移を追えるように、連結と非連結を混在して表示しています。連結と非連結が混在しない場合は、「連」「単」表記は省略します。
- ・決算期表記後の「*」は上場前の決算を示し、2018年以前に新規上場した銘柄では1株あたりの項目は株式分割などによる換算修正は行っていません。
- ・前期比および前年同期比は、会計基準や決算期間が異なる場合は比較できないため、「-」で表記しています。
- ・米国会計基準と国際会計基準では、「経常益」欄の数値は「税引き前利益」を表記しています。
- ・業績予想がレンジで開示された場合は中央値を表記しています。
【注意】「決算速報」「個別銘柄の決算ページ」で配信する最新の業績情報は、東京証券取引所が提供する適時開示情報伝達システム(TDnet)において、上場企業が公表する決算短信と同時に配信されたその企業自身の作成によるXBRL(企業の財務情報を電子開示するための世界標準言語)に基づいたデータをそのまま使用しています。同一の会計基準内で規則変更が行われた場合については、変更は考慮せずに比較を行っています。また、業績予想がレンジで開示された場合はレンジの中央値を予想値として採用しています。なお、この配信されたデータには、新興企業を中心に誤ったデータが配信される場合が希にあります。投資判断の参考にされる場合は、より正確な決算短信のPDFファイルを併せてご確認くださいますようお願いします。