東芝、今期最終を一転赤字に下方修正

リ事業の価値が確定しておらず、想定課税所得が算出できませんでした。　当社が、2017年９月28日付「東芝メモリ株式会社の株式譲渡契約締結に関するお知らせ」にてお知らせの通り、TMC全株式を、Bain Capital Private Equity, LPを軸とする企業コンソーシアムにより組成される株式会社Pangea（以下、Pangea）へ譲渡価格２兆円にて譲渡する旨の株式譲渡契約をPangeaと締結したことに伴い、メモリ事業の価値が確定し、当該取引に係わる想定課税所得と年間税額影響を算出可能となりました。一方、第２四半期（累計）での税額影響の取り扱いに関しては、会計士と継続協議しておりましたが、今回、協議内容を踏まえ、税額影響を織込んだ、第２四半期（累計）及び通期両方の業績予想を合わせて修正することと致しました。　株式譲渡が完了した場合には、2017年度で約10,800億円（税引前）の改善影響が見込まれ、株主資本へは、税額影響を加味してもなお約7,400億円の増加が見込める旨、公表しておりますが、今回の業績修正にあたっては、2017年度通期の税額影響として約3,400億円を織込んでおります。　一方、株式譲渡完了による売却益自体の計上及び、メモリ事業の非継続事業への組み替え影響は、株式譲渡が各国競争法等の必要な手続きを経る必要がある状況下、保守的な会計原則に則り、織込んでおりません。今回の業績修正による約▲3,400億円の税額影響に伴い、当社の2017年度末株主資本見込み値は８月10日付の約▲4,100億円から、約▲7,500億円の見込みとなりますが、2017年度末までの売却完遂を目指す方針であることに一切の変更はなく、株式譲渡が完了した場合には、約10,800億円の改善が株主資本に寄与し、債務超過状態を解消できる見込みです。　第２四半期（累計）の税額は、まず年間の見積実効税率を算出した後、当該実効税率を第２四半期（累計）の税引前損益に乗じて算出することになります。今回第２四半期連結決算に関しては、会計士との協議内容を踏まえ、売却益を織込まない利益見込みにて年間見積税率を算出しているため、第２四半期（累計）においても、非適格分割に伴う約2,000億円の当該税額の影響が発生しております。　なお、当社は2017年11月9日に予定している2017年度第２四半期決算発表に向けて、現在決算手続を進めておりますが、当社の業績自体は堅調に推移しており、今回修正した税引後利益以外の売上高、営業損益、税引前損益等を含む上期・年間業績について、今後、開示すべき事項が発生した場合には速やかにお知らせします。