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7102> が10月27日大引け後(15:20)に決算を発表。16年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結最終損益は100億円の赤字(前年同期は11.2億円の黒字)に転落し、従来の4億円の黒字予想から一転赤字で着地。
併せて、通期の同損益を従来予想の20億円の黒字→138億円の赤字(前期は145億円の赤字)に下方修正し、一転して赤字見通しとなった。赤字額は前期末の純資産を26.8%毀損する規模となった。
会社側が発表した上期実績と通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結最終損益は37.4億円の赤字(前年同期は156億円の赤字)に赤字幅が縮小する見通しとなった。
業績悪化に伴い、従来未定としていた期末一括配当を見送る(前期は2.5円)とし、無配転落する方針とした。
直近3ヵ月の実績である7-9月期(2Q)の連結最終損益は105億円の赤字(前年同期は13.6億円の黒字)に転落し、売上営業損益率は前年同期の8.3%→-21.9%に急悪化した。
株探ニュース
会社側からの【修正の理由】
当社は、2016年度以降に売上計上を予定していた米国向け大型鉄道車両案件において、プロトタイプ車両の試験の結果、新たな設計確認事項が発生したことから、設計見直しを実施することとしました。これにより、当該案件に大幅な納期遅延が発生することが見込まれます。 このため、設計見直しによる追加設計費用および納期遅延に関連する費用などを含め、当該案件における将来発生
»続く
が見込まれる損失額について、現時点において合理的に見積もられる額を算出し、54億円を第2四半期に引当計上したことから、営業利益、経常利益は大幅な赤字となりました。 また、売上高は現在製造中の北米向け鉄道車両案件において、下半期へ売上が繰下がった案件があったことから減少しました。 四半期純利益につきましても、上記の影響のほか、本日公表の「価格調整金の計上および繰延税金資産の取り崩し並びに関係会社株式評価損ほかの計上に関するお知らせ」のとおり、繰延税金資産を全額取り崩したことから大幅な赤字となりました。 通期連結業績は、第2四半期の差異理由によるもののほか、下半期には当社米国子会社のNIPPON SHARYO U.S.A.,INC.において、現在製造中の車両の売上両数が当初想定を下回る見込みであることに加え、製造工程の調整による工場稼働率の低下なども見込まれるため、売上高、利益共に大幅に悪化する見通しです。 個別業績についても、米国向け大型鉄道車両案件の損失引当のほか、本日発表の「価格調整金の計上および繰延税金資産の取り崩し並びに関係会社株式評価損ほかの計上に関するお知らせ」のとおり、下半期における価格調整金の営業費用への計上、第2四半期における関係会社株式評価損の特別損失への計上並びに繰延税金資産の取り崩しなどから利益は大幅に悪化する見通しです。
前述のとおり、今期の業績予想につきましては、前回発表値を大きく下回り、大幅な損失計上となりますので、誠に遺憾ではございますが、期末配当につきましても無配に修正させていただきます。 株主の皆様におかれましては、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。役員報酬の一部返上について 前述のとおり、今期の業績予想を大幅に修正するに至ったことから、以下の通り、平成27年11月より当分の間、役員報酬の一部を返上することとしましたので、お知らせいたします。 役員報酬返上の内容 代表取締役社長 役員報酬月額の10% 代表取締役副社長 役員報酬月額の10% 代表取締役専務取締役 役員報酬月額の5% (注)上記の予想数値は、現時点で入手可能な情報に基づいて算出しており、実際の決算とは異なる可能性があります。
第2四半期累計決算【実績】
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
1株益 |
対通期 進捗率 |
発表日 |
13.04-09 |
60,931 |
2,978 |
3,063 |
3,139 |
21.8 |
45.9 |
13/10/28 |
14.04-09 |
42,749 |
1,954 |
2,058 |
1,129 |
7.8 |
- |
14/10/28 |
15.04-09 |
53,330 |
-4,593 |
-4,717 |
-10,057 |
-69.7 |
- |
15/10/27 |
前年同期比 |
+24.8 |
赤転 |
赤転 |
赤転 |
赤転 |
|
(%) |
※単位:売上高、営業益、経常益、最終益…「百万円」。1株益、1株配は「円」。率は「%」
業績予想の修正
上期実績と従来予想との比較
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
1株益 |
1株配 |
発表日 |
予 15.04-09 |
61,000 |
1,300 |
1,400 |
400 |
2.77 |
0 |
15/09/15 |
実 15.04-09 |
53,330 |
-4,593 |
-4,717 |
-10,057 |
-69.67 |
0 |
15/10/27 |
修正率 |
-12.6 |
赤転 |
赤転 |
赤転 |
赤転 |
|
(%) |
今期【修正】
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
1株益 |
1株配 |
発表日 |
旧 2016.03 |
120,000 |
3,400 |
3,500 |
2,000 |
13.85 |
- |
15/09/15 |
新 2016.03 |
111,000 |
-8,700 |
-8,700 |
-13,800 |
-95.6 |
0 |
15/10/27 |
修正率 |
-7.5 |
赤転 |
赤転 |
赤転 |
赤転 |
|
(%) |
※単位:売上高、営業益、経常益、最終益…「百万円」。1株益、1株配は「円」。率は「%」
※最新予想と従来予想との比較
今期の業績予想
下期業績
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
1株益 |
1株配 |
発表日 |
14.10-03 |
53,549 |
-10,132 |
-10,291 |
-15,697 |
-108.7 |
0 |
15/04/27 |
予 15.10-03 |
57,670 |
-4,107 |
-3,983 |
-3,743 |
-25.9 |
0 |
15/10/27 |
前年同期比 |
+7.7 |
赤縮 |
赤縮 |
赤縮 |
赤縮 |
|
(%) |
今期【予想】
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
1株益 |
1株配 |
発表日 |
2014.03 |
124,310 |
6,703 |
6,677 |
6,929 |
48.0 |
5 |
14/04/24 |
2015.03 |
96,298 |
-8,178 |
-8,233 |
-14,568 |
-100.9 |
2.5 |
15/04/27 |
予 2016.03 |
111,000 |
-8,700 |
-8,700 |
-13,800 |
-95.6 |
0 |
15/10/27 |
前期比 |
+15.3 |
赤拡 |
赤拡 |
赤縮 |
赤縮 |
|
(%) |
※最新予想と前期実績との比較。予想欄「-」は会社側が未発表。
3ヵ月業績の推移【実績】
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
1株益 |
売上営業 損益率 |
発表日 |
14.07-09 |
25,187 |
2,081 |
2,071 |
1,366 |
9.5 |
8.3 |
14/10/28 |
14.10-12 |
25,309 |
492 |
520 |
68 |
0.5 |
1.9 |
15/01/28 |
15.01-03 |
28,240 |
-10,624 |
-10,811 |
-15,765 |
-109.2 |
-37.6 |
15/04/27 |
15.04-06 |
27,632 |
1,026 |
966 |
530 |
3.7 |
3.7 |
15/07/23 |
15.07-09 |
25,698 |
-5,619 |
-5,683 |
-10,587 |
-73.3 |
-21.9 |
15/10/27 |
前年同期比 |
+2.0 |
赤転 |
赤転 |
赤転 |
赤転 |
|
(%) |
※上記の業績表について
- ・「連」:日本会計基準[連結決算]、「単」:日本会計基準[非連結決算(単独決算)]、「U」:米国会計基準、「I」:国際会計基準(IFRS)、「予」:予想業績、「旧」:修正前の予想業績、「新」:修正後の予想業績、「実」:実績業績、「変」:決算期変更
- ・[連結/非連結]決算区分の変更があった場合は、連続的に業績推移を追えるように、連結と非連結を混在して表示しています。連結と非連結が混在しない場合は、「連」「単」表記は省略します。
- ・前期比および前年同期比は、会計基準や決算期間が異なる場合は比較できないため、「-」で表記しています。
- ・米国会計基準と国際会計基準では、「経常益」欄の数値は「税引き前利益」を表記しています。
- ・業績予想がレンジで開示された場合は中央値を表記しています。
【注意】「決算速報」「個別銘柄の決算ページ」で配信する最新の業績情報は、東京証券取引所が提供する適時開示情報伝達システム(TDnet)において、上場企業が公表する決算短信と同時に配信されたその企業自身の作成によるXBRL(企業の財務情報を電子開示するための世界標準言語)に基づいたデータをそのまま使用しています。また、業績予想がレンジで開示された場合はレンジの中央値を予想値として採用しています。なお、この配信されたデータには、新興企業を中心に誤ったデータが配信される場合が希にあります。投資判断の参考にされる場合は、より正確な決算短信のPDFファイルを併せてご確認くださいますようお願いします。