ブレーキ、前期最終を赤字拡大に下方修正、対純資産で33％の赤字

損失は前回公表値（平成27年12月15日）と比較して、３億円増加の38億円の見込みとなりました。　経常損失については、営業損失の影響に加え、為替差損等の影響により前回と比べ８億円増加の68億円の見込みとなりました。●特別利益（第４四半期）■投資有価証券売却益　平成28年３月10日付「投資有価証券売却益（特別利益）の計上に関するお知らせ」のとおり、第４四半期において、合計17億円の投資有価証券売却益を計上いたします。尚、売却銘柄の株価下落により前回予想値に対して約８億円減少しております。（ご参考）期間内訳：第３四半期連結会計期間 33億円第４四半期連結会計期間 17億円　合計　　　　　　　　　　　　　 50億円●特別損失（第４四半期）■固定資産の減損損失と事業構造改善引当金繰入額の計上（米国）　一昨年来大幅な赤字の計上を余儀なくされている北米事業の早期の安定的な黒字化は、当社グループの最優先の経営課題であります。その実現に向けて現地経営体制の一新、販売品目の見直し、生産体制の変革など、大きく北米事業の改革に着手し、着実に効果が出始めておりますが、北米事業の黒字化をより早期に実現するために第４四半期において、大幅な資産の減損等（約100億円）を行うことにいたしました。　具体的には、当社の100%連結子会社である Akebono Brake Corporation（本社：米国ミシガン州、以下ABC）の生産拠点の１つであるケンタッキー州のエリザベスタウン工場（以下、ABE）において生産設備の減損処理を行います。ABEは過大な受注による生産混乱からエキストラコストの発生が常態化する事態に陥っていますが、生産品目の収益性、生産体制などの問題を抱えており、抜本的な収益性向上を目指し再度将来の回収可能性を検討した結果、当期末において、ABEが保有する固定資産について約69百万USドルの減損処理をいたします。またサウスカロライナ州のコロンビア工場、テネシー州のクラークスビル工場においても個別に不稼働の生産設備について減損することといたしました。　併せて、北米事業の経営体制の改革に関わる費用（退職金引当などを含む、事業構造改善引当金繰入額）約５億円を計上することにいたします。特別損失の内訳（米国）減損損失等　　　　　　　　　　　　約100億円事業構造改善引当金繰入額　 約　 5億円合計　　　　　　　　　　　　　　　　 約105億円■日本　転用見込みの低い遊休資産（土地・建物および不稼動の製造設備）についての減損損失等約５億円を計上することといたしました。尚、上記以外に、第３四半期までに計上した特別損失は下記のとおりです。固定資産売廃却損　　　 2億円減損損失　　　　　　　　 16億円　（第２四半期 ABE）リコール関連損失　　　　8億円　合計　　　　　　　　　　　 26億円＜個別決算の特別損失（連結子会社の株式評価損および投資損失引当金繰入額）＞　北米事業の立直しおよび事業基盤を強化するため、資金面の支援として平成27年12月に当社からABCに約304億円（250百万USドル）追加出資を実行いたしました。しかしながら、上記減損処理の実施により帳簿価額が著しく毀損しており、当初出資額約216億円については回復可能性が見込めず、同額の関係会社株式評価損を計上いたします。また、追加出資以降、足元の業績状況を踏まえ、将来の不確実性を勘案して保守的に会計処理するために投資損失引当金を計上いたします。　また、欧州事業の持ち株会社であるAkebono Brake Europe N.V.（本社：ベルギー、以下AENV）においても業績の低迷が長引いており、当社が保有するAENVの子会社株式簿価を実質価額まで引下げることとしました。よって以下の特別損失を計上することといたしました。関係会社株式評価損（ABC）　　 約216億円投資損失引当金繰入額（ABC)　約122億円関係会社株式評価損（AENV）　 約　40億円　尚、上記の損失は、個別財務諸表のみで計上されるものであり連結決算では消去されるため、連結業績に与える影響はありません。