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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~新たな手掛かり材料を探りながらの循環物色に

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

9日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:新たな手掛かり材料を探りながらの循環物色に
■外資系証券の注文動向:差し引き820万株の売り越し
■前場の注目材料:トヨタなど、共同で車を対象とするサイバー攻撃被害減少への取り組み



■新たな手掛かり材料を探りながらの循環物色に

9日の日本株市場はこう着感の強い相場展開が続きそうである。8日の米国市場では、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が追加緩和策の必要性を否定したことが嫌気され、NYダウ、ナスダックともに下落。シカゴ日経225先物(12月限)清算値は大阪比50円高の16870円だった。円相場は1ドル102円40銭辺りと前日からはやや円安に振れて推移しているほか、原油相場の上昇等もあり、やや買い優勢の展開になりそうである。

ただ、その後は、方向感の掴みづらい展開になりそうである。米利上げ観測については9月利上げの可能性は後退しているものの、それでも9月利上げの可能性は残されているとみる向きもあり、9月20日・21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)までは強弱感が対立しやすい局面がありそうだ。

その為物色としては個人主体によるテーマ株等の循環になりそうだが、米国ではアップルが下落しているほか、ADR(米国預託証券)では任天堂<7974>は小安く推移しており、昨日の「iPhone 7」「マリオ」「ポケモンGO」といったキーワードでの物色もやや落ち着くことになりそうだ。新たな手掛かり材料を探りながらの循環物色になりそうである。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■外資系証券の注文動向:差し引き820万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1950万株、買い1130万株、差し引き820万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


9月02日(金):350万株の売り越し
9月05日(月):670万株の売り越し
9月06日(火):60万株の買い越し
9月07日(水):60万株の売り越し
9月08日(木):50万株の買い越し



■前場の注目材料

・NYダウは下落(18479.91、-46.23)
・NY原油は上昇(47.62、+2.12)
・ドラギECB総裁、当面の追加緩和必要性を否定
・8月インド新車販売、2カ月連続の2ケタ増
・フィンテック関連への物色強まる
・ポケモノミクス相場再燃

・トヨタ<7203>など、共同で車を対象とするサイバー攻撃被害減少への取り組み
・シャープ<6753>、17年にも太陽電池、米で再参入
・TDK<6762>、リチウムイオン電池の生産拠点を国内に
・日本製紙<3863>、新たなシャンプーの詰め替え容器を開発
・住友重機<6302>、射出成型機を効率生産
・ヤマト<9064>、16年度中に東名間で当日配達を開始


☆前場のイベントスケジュール


<国内>
・08:50 8月マネーストックM2(前年比予想:+3.3%、7月:+3.3%)


<海外>
・10:30 中・8月消費者物価指数(前年比予想:+1.7%、7月:+1.8%)
・10:30 中・8月生産者物価指数(前年比予想:-0.9%、7月:-1.7%)
・EU財務相・中銀総裁の非公式会合(10日まで)

《WA》

 提供:フィスコ

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