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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~こう着ながらも底堅さが意識され、先高期待の強い相場展開

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

1日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:こう着ながらも底堅さが意識され、先高期待の強い相場展開
■外資系証券の注文動向:差し引き500万株の買い越し
■前場の注目材料:エコカー減税、17年春から燃費基準厳格化



■こう着ながらも底堅さが意識され、先高期待の強い相場展開

1日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。8月31日の米国市場はADP雇用統計が予想を上振れたことで利上げ観測の拡大が意識され売りが先行。原油相場の下落も嫌気された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円高の16910円だった。円相場は1ドル103円40銭辺りで推移している。

ADP雇用統計が予想を上振れたことにより、週末の雇用統計に対する上振れも意識されやすく、これが9月利上げ観測を高めることになりそうだ。円相場はドル高・円安に振れやすく、これを手掛かりとした出遅れ修正の流れが続くことになりそうだ。

もっとも、雇用統計の結果を見極めたいとする模様眺めムードのほか、5日のレイバーデー明けまでは海外勢が夏休みとなっており、市場参加者は限られているであろう。日経平均は価格帯別出来高の商いが積み上がっている16600-16800円レベルをクリアしてきたが、更に上放れて節目の17000円を捉えるにはエネルギー不足である。

その為、前日終値を挟んでの展開になりやすく、相対的に出遅れているセクターや銘柄への物色が続くことになりそうだ。こう着ながらも底堅さが意識され、先高期待の強い相場展開が想定される。下値の堅さが意識されるなか、足元でやや物色の圏外に置かれている中小型株への物色の矛先が向かいやすいだろう。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■外資系証券の注文動向:差し引き500万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り570万株、買い1070万株、差し引き500万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


8月25日(木):610万株の売り越し
8月26日(金):640万株の売り越し
8月29日(月):650万株の買い越し
8月30日(火):270万株の買い越し
8月31日(水):210万株の買い越し



■前場の注目材料

・NYダウは下落(18400.88、-53.42)
・NY原油は下落(44.70、-1.65)
・米8月ADP全米雇用報告+17.7万人(予想+17.5万人)
・インド4-6月GDP、7.1%成長に減速
・エコカー減税、17年春から燃費基準厳格化
・オリックス<8591>、大手に出資でベトナム水力発電に参入へ


☆前場のイベントスケジュール


<国内>
・08:50 4-6月期法人企業統計・設備投資(前年比予想:+5.5%、前期:+4.2%)


<海外>
・10:00 中・8月製造業PMI(予想:49.8、7月:49.9)
・10:00 中・8月非製造業PMI(7月:53.9)
・10:30 豪・7月小売売上高(前月比予想:+0.3%、6月:+0.1%)
・10:30 豪・4-6月期民間新規設備投資(前期比予想:-4.0%、前期:-5.2%)
・10:45 中・8月財新製造業PMI(予想:50.1、7月:50.6)

《WA》

 提供:フィスコ

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