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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~FRB議長講演待ちで仕掛け的な売買も限られる

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

 


25日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・FRB議長講演待ちで仕掛け的な売買も限られる
・ドル・円は100円46銭付近、ドルは下げ渋り、米早期利上げ期待継続で
・三菱地所、大和ハウスなど13社のレーティング格上げ


■FRB議長講演待ちで仕掛け的な売買も限られる

日経平均は反落。42.19円安の16555.11円(出来高概算5億3000万株)で前場の取引を終えた。原油安を嫌気した米株安の流れのほか、指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>が重しとなるなか、小幅に反落して始まった。その後も下げ幅を広げる場面もみられたが16500円は割り込まず、狭いレンジでの推移が続いている。日中の値幅は65円程度にとどまっている。

セクターでは空運、ゴム製品、保険、精密機器、輸送用機器が小じっかり。半面、非鉄金属、石油石炭、医薬品、鉱業、倉庫運輸が冴えない。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が過半数を占めている。

狭いレンジでのこう着感の強い相場展開が続いている。ジャクソンホールで予定されているFRB議長の講演を見極めたいとする模様眺めムードのなかであり、商いは低水準である。前引け段階のTOPIXの騰落率は-0.32%となり、日銀のETF買入れに対する思惑が高まりやすい。ただ、このところはマイナスでも入っていないため、過度な期待は高まっていないだろう。反対に仕掛け的な売買に対する警戒感が大きいとみられる。

もっとも、FRB議長の講演待ちのなか、仕掛け的な売買も入りづらいだろう。そのため、指数インパクトの大きい銘柄としては、ソフトバンクグ<9984>辺りでの値幅取りにとどまりそうだ。その他は、テーマ性のある材料株での短期的な値幅取り狙いの売買が中心になりそうだ。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■ドル・円は100円46銭付近、ドルは下げ渋り、米早期利上げ期待継続で

25日午前の東京外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開となった。米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利上げ期待の継続が背景。ドル・円は、100円台半ばで寄り付いた後、国内勢によるドル買い需要で100円62銭まで上昇。その後は国内勢の買い一服や日経平均株価の弱含みでドル買いは後退し、100円39銭まで値を下げた。

ただ、日経平均の弱含みが続いても、ジャクソン・ホールでのイエレンFRB議長の講演を控え米年内利上げへの期待は継続しており、アジア市場では目先も100円台で底堅い展開が続きそうだ。

また、ランチタイムの日経平均先物はプラス圏に切り返したほか原油価格が足元で下げ止まり、ドル・円は午後の取引で今日の高値まで値を戻す可能性はあろう。

ここまでドル・円は100円39銭から100円62銭で推移、ユーロ・円は113円11銭から113円33銭、ユーロ・ドルは1.1259ドルから1.1275ドルで推移した。

12時25分時点のドル・円は100円46銭、ユーロ・円は113円24銭、ポンド・円は132円85銭、豪ドル・円は76円62銭で推移している。


(為替・債券アナリスト 吉池威)



■後場のチェック銘柄


・三菱地所<8802>、大和ハウス<1925>など13社のレーティング格上げ


☆後場の注目スケジュール☆


<国内>
・特になし


<海外>
・米カンザスシティー連銀が年次シンポジウム開催(ジャクソンホール、27日まで)

《WA》

 提供:フィスコ

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