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【市況】今週の【早わかり株式市況】 反落、一時100円割れの急速な円高を嫌気

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

今週の【早わかり株式市況】 反落、一時100円割れの急速な円高を嫌気

 今週の株式市場は、円相場が一時1ドル=100円を割り込む急速な円高が嫌気され、日経平均株価は2週ぶりに反落した。

 週初の15日は、米株上昇の一服と為替の円高進行を受け、利益確定売りが優勢となり小反落した。お盆休みで市場参加者が少なく、売買高は今年最低となった。

 翌16日は米国でNYダウ、S&P500、ナスダック総合指数の主要指数が揃って過去最高値を更新したものの、買い意欲が乏しく朝方から相場は弱含みの展開。後場に円高が急速に進み日経平均は下げ幅を拡大した。17日は日本政府高官の発言を受け為替が円安に振れたことで3日ぶりに反発した。18日は米国の早期利上げ観測が後退したことで一転して円高が進み1ドル=100円を割り込んだことが嫌気され、日経平均は大幅に反落した。日銀のETF買いが入っていないとの観測も下げを加速させた。

 週末は欧米株高や原油高で買いが先行し、日経平均は上値が重いながらも反発した。為替相場が1ドル=100円台前半で推移する中、トヨタ自動車 <7203> など輸出関連株が堅調だったことは相場の底堅さを伺わせた。

 日経平均株価は、前週比374円(2.21%)安の1万6545円と2週ぶりに反落して取引を終えた。週間の振れ幅は479円と、前週の488円からわずかに縮小した。


 来週は、手掛かり材料に乏しい中、引き続き方向感に欠ける相場展開になりそうだ。国内の重要イベントは特になく、海外では23日に発表されるユーロ圏の8月製造業PMIや26日に行われるイエレンFRB議長の講演が注目される。

◆マーケット・トレンド(8月15日~19日)

【↓】 8月15日(月)―― 小幅反落、円高が利益確定売りを誘発。売買高は今年最低
 日経平均 16869.56( -50.36)  売買高12億4377万株 売買代金 1兆5701億円

【↓】 8月16日(火)―― 大幅続落・安値引け、円高進行で後場下げ加速
 日経平均 16596.51( -273.05)  売買高16億1458万株 売買代金 1兆9787億円

【↑】 8月17日(水)―― 3日ぶり反発、円高一服で輸出株を中心に買い優勢
 日経平均 16745.64( +149.13)  売買高17億5182万株 売買代金 2兆0728億円

【↓】 8月18日(木)―― 大幅反落、100円割れの円高を嫌気、日銀ETF買い期待後退で下げ加速
 日経平均 16486.01( -259.63)  売買高18億7609万株 売買代金 2兆1485億円

【↑】 8月19日(金)―― 反発、欧米株高と原油高で底堅い展開
 日経平均 16545.82( +59.81)  売買高17億5299万株 売買代金 2兆0001億円

◆セクター・トレンド(8月15日~19日)

(1)アステラス <4503> など医薬、JR東海 <9022> など陸運といったディフェンシブ株が売られた
(2)大和ハウス <1925> など建設、三井不 <8801> など不動産といった内需株も大幅安
(3)金融株は三井住友FG <8316> など銀行、東京海上 <8766> など保険株が値を保つも
  大和 <8601> など証券、オリックス <8591> などその他金融はさえない
(4)ホンダ <7267> など自動車、キーエンス <6861> など電機といった輸出株は総じて堅調
(5)三菱商 <8058> など大手商社、国際石開帝石 <1605> など鉱業といった資源関連は買われた

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