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【市況】来週の株式相場見通し=決算発表佳境で個別株に関心、円相場の動向を継続注視

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 来週(1~5日)の東京株式市場は、日銀の金融政策決定会合というビッグイベントを経過したことで、佳境を迎える4~6月期決算と今後の業績見通しに関心が注がれ、好業績銘柄を中心とした個別株物色の流れが本格化しそうだ。日経平均株価の想定レンジは1万6200~1万6900円とする。

 日銀の金融政策決定会合の内容が“上場投資信託(ETF)の買い入れ増額”と“マイナス金利の据え置き”という絶妙な組み合わせとなったことがプラス評価され、29日の日経平均株価は、乱高下の末に前日比92円43銭高の1万6569円27銭と1万6500円台をキープして引けた。

 市場関係者からは「一部に“小出しの金融緩和”との見方はあるものの、事前には“どのような緩和策でも売られるのでは”という見方が多数派だっただけに、結果的には評価できる内容だった」との見方が出ていた。

 焦点は、日銀の金融政策決定会合の結果、29日午後6時30分現在で1ドル=103円台となっている円相場の動きだ。これ以上の円高が進まなければ、決算発表でのマイナス影響も軽減されることになる。その円相場に影響を与えるのが、現地5日に発表される米7月の雇用統計ということになる。

 日程面では、7月の自動車販売(1日)、7月のマネタリーベース(2日)、6月15~16日開催の日銀金融政策決定会合議事要旨(3日)、6月の毎月勤労統計調査、6月の景気動向指数(5日)に注目。海外では、中国7月の製造業PMI、米7月のISM製造業景況指数(1日)、米6月の個人所得・個人支出、米7月の新車販売台数(2日)、米7月のADP雇用統計(3日)、英中央銀行(BOE)・金融政策委員会(4日)、米7月の雇用統計、米6月の貿易収支(5日)が焦点となる。(冨田康夫)

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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