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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):エスエムエス、アイシン、富士通、三菱UFJ

エスエムエス <日足> 「株探」多機能チャートより
■エス・エム・エス <2175>  2,426円  +237 円 (+10.8%)  本日終値
 28日、エス・エム・エス <2175> が決算を発表。17年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比15.8%増の21.6億円に伸びて着地したことが買い材料視された。四半期ベースの最高益を4四半期ぶりに更新した。昨年10月に買収したアジア・オセアニアで医薬情報サービスを展開するMIMSグループの業績上積みに加え、介護事業者向け経営支援サービス「カイポケ」の会員拠点数が増加したことが寄与。上期計画の24.9億円に対する進捗率は86.8%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■小林製薬 <4967>  4,885円  +465 円 (+10.5%)  本日終値
 小林製薬<4967>が反発。同社は29日の取引終了後、16年12月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績予想の修正を発表。売上高を720億円から730億円へ、営業利益を98億円から106億円へ、純利益を65億円から70億円へ上方修正、これを好感する動き。国内家庭用品製造販売事業の好調などが要因。

■アイシン精機 <7259>  4,745円  +445 円 (+10.4%)  本日終値
 アイシン精機<7259>が後場急動意。同社はきょう午後1時に、1000万株(自己株式を除く発行済み株式数の3.46%)、500億円を上限とする自社株取得枠を設定したと発表。取得期間は8月1日から17年3月31日までとなっており、需給の引き締まりなどが期待されているようだ。また、同時にこれまで未定としていた17年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績予想を公表。売上収益は1兆6600億円(前年同期比6.2%増)、営業利益は870億円(同13.1%増)を見込んでいる。また、同じく未定としていた年間配当計画は、前期と同じく中間配が50円、期末配が50円の計100円とする方針を示している。

■マキタ <6586>  7,250円  +610 円 (+9.2%)  本日終値
 28日、マキタ <6586> が決算(米国会計基準)を発表。17年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前利益が前年同期比25.2%増の185億円に伸びて着地したことが買い材料視された。新製品の投入に加え、住宅ローン金利低下による住宅需要の増加も追い風となり、国内で電動工具の販売が伸びたことが寄与。円高で原価率が低下したことも大幅増益につながった。上期計画の305億円に対する進捗率は60.8%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■日本通運 <9062>  523円  +42 円 (+8.7%)  本日終値
 日本通運<9062>が後場急上昇。午後1時ごろに自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入っている。4000万株(発行済み株数の4.00%)、または300億円を上限としており、取得期間は8月1日から来年2月28日まで。資本効率の向上を図るとともに、株主価値向上を目的としているという。同時に発表した第1四半期(4~6月)連結決算は、売上高4495億1100万円(前年同期比5.2%減)、営業利益107億7800万円(同2.1%増)、純利益73億7100万円(同10.1%減)だった。前年の米西海岸港湾混雑の影響による航空輸出入貨物増加の反動減や石油販売単価の下落、円高による為替の影響などで、警備輸送セグメントを除いて各セグメントで減収となったが、利用運送費や外注費、燃油費などの減少などに新規連結会社が加わった営業で増益を確保した。なお、17年3月期の連結業績見通しについては、国内企業収益の下振れなどによる荷動きの低迷や、中国をはじめとした新興国経済の成長鈍化などによる輸送需要の減少などを考慮し、売上高を1兆9300億円から1兆8440億円(前期比3.4%減)へ下方修正した。ただ、営業利益は570億円(同4.1%増)、純利益は360億円(同1.0%増)の従来予想を据え置いている。

■富士通 <6702>  433円  +32.7 円 (+8.2%)  本日終値
 富士通<6702>が急伸。同社はきのう16年3月第1四半期決算を発表。112億円の営業赤字となったものの、177億円の営業赤字とされた市場コンセンサスは上回る格好となった。仏系有力証券では、リストラに関しての真新しいニュースはなかったものの、テクノロジーソリューションセグメントのマージン改善は評価したいと指摘。レーティングを「アンダーパフォーム」から「買い」に引き上げ、目標株価475円は継続している。

■三菱UFJ <8306>  522円  +37.4 円 (+7.7%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクが買いを集める展開となっている。日銀の金融政策決定会合の行方に注目が集まっていたが、後場取引時間中に追加緩和を決定、これを受けて全般は乱高下の展開となった。ETFの買い入れ枠を6兆円に倍増させる一方、国債買い入れ枠やマイナス金利は現状維持としたが、銀行セクターにとって収益面で逆風となるマイナス金利の深掘りは見送られたことで、これが好感される格好となった。なお、マイナス金利の影響が一段と大きい地銀株も軒並み上昇している。

■東海理化電機製作所 <6995>  1,981円  +141 円 (+7.7%)  本日終値
 東海理化<6995>が3連騰。前日後場に発表した17年3月期第1四半期の連結決算を好感した流れが続いた。SMBC日興証券は同社の第1四半期営業利益はコンセンサスを上回る2桁増益であったことから、第一印象はポジティブとリポートで紹介。好決算を受け短期的に株価は大きく変動する公算が大きいとみるほか、従来から心配されていたリコールはこの第1四半期では発生しておらず、後発事象としてもそういった事実は今のところないと解説。業績予想を上方修正し、目標株価は1650円から1900円へ引き上げ、投資評価は「2」を継続している。

■コンコルディ <7186>  444.2円  +31.2 円 (+7.6%)  本日終値
 28日に発表した「株主優待制度を新設」が買い材料。株主優待制度を新設。定期預金などの金利優遇や外貨両替レート優遇といった優待メニューの中から、500株以上1万株未満保有する株主には1つ、1万株以上保有株主には2つを選択してもらい適用する。基準日は初回のみ16年9月末日、以降は毎年3月末日となる。

■日本ガイシ <5333>  2,489円  +168 円 (+7.2%)  本日終値
 日本ガイシ<5333>が急伸。同社が28日取引終了後に発表した17年3月期第1四半期(4~6月)連結決算は、売上高が989億7500万円(前年同期比5.3%減)、営業利益は191億5100万円(同3.9%減)、最終利益は126億4600万円(同8.7%減)と減収減益決算だった。輸出企業の4~6月期決算は円高の影響により前年同期比で大きく落ち込むケースが多いが、海外売上高比率が7割を占める同社が営業4%減益でとどまったことはむしろポジティブサプライズとなり、一気に買い戻しを誘発する格好となった。世界的な排ガス規制強化の流れを受け、自動車向けセラミクス技術などの海外需要が旺盛で、その将来性に期待する声も出ている。

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