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【市況】今週の【早わかり株式市況】 5週ぶり大幅反発、英EU離脱ショックから落ち着きを取り戻す

日経平均 <日足> ボリンジャー/Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

 今週の株式市場は、英国のEU離脱ショックから世界の金融市場が落ち着きを取り戻し、5週ぶりに大幅に反発した。

 週初の27日は、前週末に英国のEU離脱決定を受けて相場が記録的な急落となった反動から売り方の買い戻しやリバウンド狙いの買いが優勢となり、大幅に反発した。

 翌28日は欧米株安で売りは先行となったものの、売り一巡後は景気対策期待を背景に買い戻しが入り、小幅に続伸。29日は欧米株高で投資家心理の改善が進んだうえ、引き続き政府・日銀による政策期待も追い風となり上値を追い、前週末の急落に対してほぼ半値を戻した。30日も買い優勢で始まったものの、急落から3分の2を戻した水準では戻り売りが膨らみ、上げ幅を縮め小幅高にとどまった。

 週末も欧米株高や日銀による追加緩和期待から終始買い優勢だったものの、上値は重く日経平均は1万5700円を挟んだ小幅なレンジで推移した。急落後は5連騰となり、市場は「英EU離脱ショック」から落ち着きを取り戻しつつあることを伺わせた。

 日経平均株価は、前週比730円(4.89%)高の1万5682円と5週ぶりの大幅反発で取引を終えた。週間の振れ幅は793円と、前週の1525円から大幅に縮小した。


 来週は英国・EUの動向に先行き不透明感は残るものの、今週上値の壁となった1万5700円台半ばを試す展開となりそうだ。重要イベントとしては、国内では7日に発表される5月景気動向指数や8日の先物オプションSQが注目される。海外では5日発表の中国6月財新非製造業PMIや8日発表の米国6月雇用統計に注視が必要だろう。

◆マーケット・トレンド(6月27日~7月1日)

【↑】 6月27日(月)―― 買い戻しで大幅反発も、前週末の下げ幅の3分の1に届かず
 日経平均 15309.21( +357.19)  売買高22億8285万株 売買代金 2兆3094億円

【↑】 6月28日(火)―― 小幅続伸、朝安も景気対策期待で切り返す
 日経平均 15323.14( +13.93)  売買高24億9562万株 売買代金 2兆3571億円

【↑】 6月29日(水)―― 前週末急落から半値戻す、欧米株高で投資家心理改善
 日経平均 15566.83( +243.69)  売買高21億0088万株 売買代金 2兆2060億円

【↑】 6月30日(木)―― 小幅に4日続伸、朝高も戻り売りに押され伸び悩む
 日経平均 15575.92( +9.09)  売買高21億2956万株 売買代金 2兆2611億円

【↑】 7月 1日(金)―― 5日続伸、米株高・追加緩和期待で買い優勢も上値重い
 日経平均 15682.48( +106.56)  売買高17億3592万株 売買代金 1兆7958億円

◆セクター・トレンド(6月27日~7月1日)

(1)武田 <4502> など医薬、JR東日本 <9020> など鉄道、東ガス <9531> など電力・ガス株といったディフェンシブ株が急反発
(2)大和ハウス <1925> など建設、日本郵政 <6178> などサービスといった内需株が買い戻された
(3)輸出株はソニー <6758> など電機、ダイキン <6367> など機械株は上昇も、
  トヨタ <7203> 、マツダ <7261> など自動車は軟調続く
(4)新日鉄住金 <5401> など鉄鋼、住友鉱 <5713> など非鉄株は戻り鈍い
(5)大和 <8601> など証券、三菱UFJ <8306> など銀行といった金融株は総じてさえない


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