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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):日立、東建物、トヨタ、大成建

日立 <日足> 「株探」多機能チャートより
■日立製作所 <6501>  426.3円  +15.8 円 (+3.9%)  本日終値
 日立製作所<6501>が4日ぶりに反発。岩井コスモ証券は前日引け後、同社についてリポートをリリース。それによると、円高や英国問題は原子力発電や鉄道などのビジネスの動向や収益予想への不透明材料であると紹介。特に英国での生産や、販売拠点の構築を進めた鉄道事業には注意したいと指摘。今後は英国への製品や部品の供給に対する関税の発生や、円高で受注獲得の減少が懸念されると解説している。投資判断は「B」を継続し、目標株価を520円から430円へ引き下げている。

■東京建物 <8804>  1,213円  +38 円 (+3.2%)  本日終値
 東京建物<8804>が大幅高。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、同社は不動産上昇相場の初期やリスクオンの局面でアウトパフォームし、不動産サイクルの成熟期にはマクロ不透明感などによりアンダーパフォームすると指摘。18年12月期営業利益は409億円に到達すると見ているものの、その後は400億円台前半で横ばいになると予想し、中期利益成長力の点で投資魅力は低いと解説。レーティングを「オーバーウエート」から「アンダーウエート」に、目標株価を3380円から850円に引き下げている。

■トヨタ自動車 <7203>  5,119円  +144 円 (+2.9%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が4日ぶり反発。同社は英国のEU離脱ショックを受けて急落、全体相場が戻りに転じた場面でも、為替の円高警戒感を背景に売りに押される展開が続いていた。日経平均が3日続伸歩調となるなかで、株価は著しく出遅れており目先リバウンド期待の買いが入っている。ただ、足もとの為替動向は1ドル=102円台前半と円高含みであり上値も重い。9時30分現在の売買代金は、大型IPOとして注目され、きょう東証1部に上場したコメダホールディングス<3543>を上回り、上場企業中でトップとなっており、マーケットの注目度の高さをうかがわせる。

■ヒューリック <3003>  1,057円  +29 円 (+2.8%)  本日終値
 ヒューリック<3003>が3日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券がリリースしたリポートによると、同社は、不動産セクターの中で一段高い利益成長力と平均以上のレバレッジ水準を梃子に、上場してから不動産上昇相場の初期に至るまでアウトパフォームしてきたと紹介。ただ、高い利益成長力はすでに株価に概ね織り込まれており、かつ不動産サイクルが成熟期を迎える中、足下のマクロ不透明感が、高い利益成長を続ける同社のバリュエーション拡大の足かせになると指摘。レーティングは「ニュートラル」を継続。目標株価は算出方法と諸前提を変更し、1110円から1200円へ引き上げている。

■国際石油開発帝石 <1605>  780.7円  +18.6 円 (+2.4%)  本日終値
  国際石油開発帝石<1605>や石油資源開発<1662>は4日ぶりに反発。28日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近8月物が前日比1.52ドル高の1バレル47.85ドルに上昇したことが好感された。Brexit(英国のEU離脱)による懸念がやや一服し、原油価格も反発した。ノルウェーで近くストライキが行われるとの報道が流れたことも、原油価格の上昇要因に働いた。

■大成建設 <1801>  838円  +19 円 (+2.3%)  本日終値
 東海東京調査センターでは、今日の日本株は欧米株高を受けて堅調に推移すると指摘。日本株のバリュエーションは割安、政府・日銀による政策出動に対する期待も強いため、世界的な株式市場の混乱を受けて、各国協調による政府・中央銀行の政策対応がいつ発動されてもおかしくない情勢と解説。円高懸念が残るうちは輸出関連株を手掛けにくいことから、建設や小売など内需好業績銘柄の選別物色が続くと想定。7月4日号のウィークリーでは、業績好調で上ブレ期待がある大成建設<1801>、今来期ともに2ケタ増収増益を見込むジェイエイシーリクルートメント<2124>をピックアップしている。

■コマツ <6301>  1,754円  +36.5 円 (+2.1%)  本日終値
 コマツ<6301>が続伸。大和証券が同社についてリポートをリリース。業績予想について、営業利益ベースで、17年3月期:1540億円(前期比26%減、会社計画1500億円)、18年3月期:1640億円(同6%増)とし、為替前提はドル110円で、為替前提の差を考慮すれば、会社計画よりやや厳しい見方をしていると紹介。より中期的視点で重要となるのは、「いかにして、ROEを10%レベルへ引き上げるのか」になるとみて、収益性改善策の推進や、ICT建機等新事業の強化だけでなく、株主還元策の見直しも含む追加的なBS改革が必要ではないかとの見解を示している。投資判断は「3」(中立)を継続。目標株価は2100円から1800円へ引き下げている。

■高砂熱学工業 <1969>  1,225円  +25 円 (+2.1%)  本日終値
 高砂熱学工業<1969>が3日続伸。国内大手証券では、マクロ景気に不透明感があるなか、産業空調設備事業では工場などの設備投資の動向に留意する必要があると指摘。それでも、進行中の再開発プロジェクトへの影響は産業空調と比べて限定的との見方で、ビル空調の比率が大きい同社の業績にはディフェンシブ性があると解説。豊富な受注残高をかかえる事も評価し、レーティング「バイ」を継続。目標株価は1777円から1680円に引き下げている。

■テクノプロH <6028>  3,270円  +65 円 (+2.0%)  本日終値
 テクノプロ・ホールディングス<6028>が急動意。ITや化学分野向けで高実績を持つ技術者の派遣大手。派遣技術者は月次で在職技術者の伸びが顕著となっている。その背景には退職率の低下があり、経験年数の長い技術者の増加は1人当たりの売上単価上昇にもつながるだけに同社の業績には追い風材料とみられている。16年6月期営業利益は前期比11%増の81億円と2ケタ成長を見込むが、第3四半期時点で66億7900万円と、進捗率が82%に達していることを考慮すると、一段の上振れも見込まれる状況だ。

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