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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

アキュセラ <日足> 「株探」多機能チャートより

■アキュセラ・インク <4589>  2,310円 (+400円、+20.9%) ストップ高

 アキュセラ <4589> [東証M]がストップ高。SBIグループが24日も大量保有の変更報告書を提出。同グループのアキュセラ株の保有比率が31.15%から32.36%に上昇したことが判明した。SBIインキュベーションが市場で同社株を買い増した。SBIグループは、先週は21日を除き連日にわたって変更報告書を提出するなど、市場での取得を進めており今後の展開が注目されている。

■ブイ・テクノロジー <7717>  10,890円 (+1,500円、+16.0%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。ブイ・テクノロジー <7717> がストップ高。前週末24日の取引終了後、19年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表。最終年度に連結売上高900億円(16年3月期391億5300万円)、営業利益140億円(同25億7800万円)を見込んでおり、意欲的な中計との見方から買いが集中したようだ。今回策定した中計では、FPD事業の収益基盤の深耕・拡大と新事業立ち上げへの挑戦を基本方針としており、新製品による新しい市場(有機EL)の開拓や、アフターサービス事業の深耕・拡大を図る一方、FPD事業周辺への展開やバイオ・メディカル分野への展開などを進める。また、配当性向の目標を従来の「10%以上」から「20%以上」に17年3月期から変更するとしている。

■新日本建設 <1879>  654円 (+85円、+14.9%)

 東証1部の上昇率4位。24日、新日本建設 <1879> が17年3月期の連結最終利益を従来予想の68億円→111億円に63.2%上方修正。従来の9.4%減益予想から一転して47.9%増益を見込み、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料。見積り計上していた法人税等の修正申告をしたことに伴い、未払法人税等39.5億円と流動負債のその他3.7億円をそれぞれ取り崩すことが最終利益を押し上げる。

■大陽日酸 <4091>  894円 (+97円、+12.2%)

 東証1部の上昇率5位。24日、大陽日酸 <4091> が米子会社のMTGを通じて、産業・工業用ガス大手Air Liquide社から米国での産業ガス事業の一部と関連資産を買収すると発表したことが買い材料。同社は米東部や中西部の空気分離装置18基を含むセパレート事業や液化炭酸ガスプラント4基を含む炭酸ガス事業のほか、パッケージガス事業、亜酸化窒素事業を買収する。買収による増収効果は年間2億6300万ドルを見込んでいる。発表を受けて、世界最大の産業ガス市場である米国での事業拡大による業績への寄与に期待する買いが向かった。

■エス・エム・エス <2175>  2,250円 (+242円、+12.1%)

 東証1部の上昇率7位。エス・エム・エス <2175> が大幅高で5日ぶりに反発。27日寄り前に、運営する地域医療介護連携支援システム「エイル」が、富士通 <6702> の地域医療ネットワークシステム「HumanBridge EHR ソリューション」と接続・連携し、長野県下伊那郡阿南町における地域包括ケアの情報共有インフラとして拡張利用を開始されたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社の「エイル」は在宅医療・介護の現場で、職種や事業所の垣根を越えた連携を支援するシステム。今回の連携により、従来、特に連携の難しかった「病院医療」と「在宅医療・介護」の間のシステムによる情報共有が可能になったとしており、たとえば急性期病院の医師・看護師は、「エイル」からの出力情報により、患者の在宅での様子を把握することができ、外来受診時や救急・入院時の対応をより適切に行うことができるようになるとしている。

■JSP <7942>  2,013円 (+169円、+9.2%)

 JSP <7942> が大幅反発。いちよし経済研究所が前週末24日付のリポートで、レーティングを「B」から「A」へ、フェアバリューを2000円から2600円へ引き上げたことが好感された。売価下落が主力事業の収益性を押し下げるリスクは現状の株価水準に概ね織り込まれたと評価。その売価の下落影響を吸収して増益に寄与するほどのEPP(発砲ポリプロピレン)の数量拡大が見込まれることから、17年3月期営業利益予想を85億円から95億円(会社計画90億円)と引き上げた。

■ハウス食品グループ本社 <2810>  2,330円 (+167円、+7.7%)

 24日、ハウス食品グループ本社 <2810> が17年3月期の連結最終利益を従来予想の53億円→69億円に30.2%上方修正。減益率が76.6%減→69.5%減に縮小する見通しとなったことが買い材料。6月30日付で子会社化するギャバン <2817> [JQ]の業績上積みに加え、同社株式の追加取得によるのれんや段階取得に係る差益などの発生が最終利益を押し上げた。

■日新電機 <6641>  1,584円 (+113円、+7.7%)

 日新電機 <6641> が急反発。前週末の波乱相場の影響による下げを帳消しにする上げ足をみせた。時価は24年ぶりの高値で実質的に青空圏を舞う展開。米アップルは来年に発売を予定するiPhoneで全面的に有機ELパネルを使う方針にあり、既に部材を手掛けるサプライヤーには通知している状況で、関連業界の設備投資の動きが加速している。そのなか、有機ELディスプレーを駆動する回路には液晶パネルと同様に同社の手掛けるイオンドーピング装置の需要が見込まれることで、収益機会の拡大に対する期待が膨らんでいる。電力機器事業も国内外で好調を極め、17年3月期営業利益は前期比21%増の150億円見通しと大幅に過去最高を更新する見通し。

■ウェルネット <2428>  3,900円 (+275円、+7.6%)

 24日、ウェルネット <2428> が16年6月期の期末一括配当を従来計画の66円→80円(前期は50円)に増額修正したことが買い材料視された。業績好調による普通配当8円に加え、利益還元100%の方針に沿い特別配当6円を上積みする。今期の経常利益は前期比26.3%増の19.2億円に伸び、4期連続で最高益を更新する見通し。前日終値ベースの期末配当利回りが2.21%に上昇し、配当権利付き最終日である27日に配当取りを狙う買いが向かった。

■前田建設工業 <1824>  739円 (+52円、+7.6%)

 前田建設工業 <1824> が4日ぶりに急反発。同社は24日、愛知県道路公社が進めている「愛知県有料道路運営等事業」で前田建設を代表とするグループが優先交渉権を獲得したと発表。これが材料視されたようだ。「愛知県有料道路運営等事業」は、県内の有料道路8路線の運営権を民間に売却するもの。今後のスケジュールとしては、7月頃に基本協定の締結および運営権の設定・公表、8月頃に実施契約の締結・公表、10月頃に事業を開始する予定だとしている。

■アインホールディングス <9627>  7,460円 (+520円、+7.5%)

 国内大手証券のヘルスケア・サービスセクターのリポートでは、ヘルスケア・サービス関連銘柄の多くは国内事業が中心で、欧州と英国の経済活動の動向や円高の影響を受けにくいと指摘。超高齢社会への対応や教育、セキュリティーなど日本国内での需要を獲得できる銘柄は、サブセクター内での競争優位や成長力を評価できるとみて、超高齢社会や安定した内需での勝ち組銘柄として、アインホールディングス <9627> 、シップヘルスケアホールディングス <3360> 、ALSOK <2331> 、セコム <9735> を紹介。日本発イノベーションとして、サイバーダイン <7779> [東証M]、サンバイオ <4592> [東証M]、ヘリオス <4593> [東証M]にも注目している。

■スタートトゥデイ <3092>  5,480円 (+370円、+7.2%)

 スタートトゥデイ <3092> が反発。同社は24日、ニュージーランドを拠点にソフトストレッチセンサーなどの開発・製造を行うStretchSense社に対して出資したことを発表した。StretchSense社は、静電容量を用いた伸縮型ソフトセンサーの開発および製造をニュージーランド国内外28ヵ国の企業に対して受託する技術会社。スタートトゥデイはStretchSense社への資金提供のみならず、ファッション事業分野における技術革新の開発パートナーとして連携を積極的に図っていく。

■西松建設 <1820>  452円 (+30円、+7.1%)

 西松建設 <1820> が急反発。国内大手証券がレーティングを新規「2」(アウトパフォーム)に設定した事も買い手掛かり材料となったもよう。大和証券は英国EU離脱後の銘柄戦略として建設株への投資を取り上げている。西松建はトンネル、ダム、高速道路の工事などで大きな受注機会がありアナリストは業績見通しを好調とみているようだ。リポートではレーティング新規「2」(アウトパフォーム)、目標株価を580円に設定。リニア中央新幹線のトンネル工事もあり関連銘柄として話題に挙がることの多い同社について同証券では、「受注高の増加と売上総利益率の改善を背景に、18年3月期まで6期連続の営業増益を予想する」としている。


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