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【市況】【↑】日経平均 大引け| 3日続伸で1万6000円回復、英EU離脱懸念後退や円安基調を好感 (6月21日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  15875.81
高値  16202.30(14:45)
安値  15770.96(09:14)
大引け 16169.11(前日比 +1.28 、 +203.81% )

売買高  17億2232万株 (東証1部概算)
売買代金 1兆7796億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は3日続伸し、1万6000円回復
 2.英EU離脱懸念がやや後退し買い優勢
 3.原油高追い風も為替動向にリンクした地合いが続く
 4.インデックス売買主導で市場参加者少ない
 5.主力輸出関連が買い戻されるも、薄商い続く

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは129ドル高と反発。英国のEU離脱懸念が後退したことで買いが優勢となった。

 東京市場では朝方は円高を嫌気して売り優勢で始まったが、取引時間中にドルが買い戻されるとつれて日経平均も戻り足となった。前場中ごろにプラス圏に浮上、後場も一貫して上げ幅を拡大した。日経平均は3日続伸し、終値ベースで6月13日以来となる1万6000円大台を回復した。

 21日の東京市場は、朝方の売り一巡後は一貫して買い戻される流れとなった。前日の米国株市場でNYダウ、ナスダック指数ともに高かったほか、WTI原油先物も大幅続伸とリスク選好ムードにみえたが、寄り前段階で為替が1ドル=103円台後半の推移と円高に振れていたことが朝安の背景となった。ただ、その後は、英国のEU離脱懸念に対する投資家の不安心理がやや後退し、為替が漸次ドル買い・円売りの流れとなったことを受けて主力株中心に買い戻される展開に。電機など輸出セクターが買い優勢に変わり、内需では薬品や不動産などが物色資金を集め全体地合いを引っ張った。もっとも、インデックス主導の戻りで実需の買いは限定的とみられる。全体売買代金は低調が続いており、1兆8000億円に届かず6月3日以来の低水準となった。

 個別では、トヨタ自動車<7203>が朝安後に為替の円安傾向を映しプラス転換、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクも高い。村田製作所<6981>、小野薬品工業<4528>なども上昇した。大手証券の買い推奨を好感して平和不動産<8803>が大幅高、タカラレーベン<8897>も値を飛ばした。森永製菓<2201>も物色人気。ワイエイシイ<6298>、ブイキューブ<3681>の上げも目立つ。
 半面、朝方に大きく買われたブイ・テクノロジー<7717>は利益確定売りに急反落。日本製鋼所<5631>、日本ペイントホールディングス<4612>などが大きく下げた。THK<6481>、ネクシィーズグループ<4346>、ラウンドワン<4680>なども安い。阪和興業<8078>も下落した。

 日経平均への寄与度上位5銘柄はKDDI <9433> 、アステラス <4503> 、ソフトバンク <9984> 、花王 <4452> 、ファストリ <9983> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約57円。

 一方、マイナス寄与の上位5銘柄は日東電 <6988> 、コムシスHD <1721> 、日製鋼 <5631> 、オリンパス <7733> 、オークマ <6103> 。押し下げ効果は約5円。

 東証33業種のうち30業種が上昇し、下落は非鉄金属、鉱業、鉄鋼のみ。上昇率の大きかった上位5業種は(1)医薬品、(2)食料品、(3)不動産業、(4)情報・通信業、(5)電気機器。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)電気・ガス業、(2)ゴム製品、(3)保険業、(4)パルプ・紙、(5)海運業。

■個別材料株

△日清オイリオ <2602>
 SMBC日興証が目標株価を「470円→510円」に増額。
△DMP <3652> [東証M]
 東証が信用規制解除。
△ヒトコム <3654>
 富裕層の訪日外国人向け観光サービスを開始。
△ブイキューブ <3681>
 インドでWeb会議最大手と共同プロジェクト実施。
△gumi <3903>
 「シノビナイトメア」の事前登録者数が60万人突破。
△DAC <4281> [JQ]
 「旅行データ分析を手掛ける米社と業務提携」と報道。
△第一三共 <4568>
 4.1%を上限に自社株買いを実施。
△ワイエイシイ <6298>
 有機EL向けエッチング装置に特需の思惑。
△宮入バ <6495> [東証2]
 イタリア高圧ガス用バルブ大手と提携を検討。
△平和不 <8803>
 野村証が新規に「買い」。


▲アンジェス <4563> [東証M]
 海外におけるHGF遺伝子治療薬の開発戦略変更。
▲ブランジスタ <6176> [東証M]
 新作ゲーム「神の手」のアプリ売り上げが低調。
▲TPR <6463>
 岡三証が「強気→中立」に引き下げ。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)gumi <3903> 、(2)平和不 <8803> 、(3)ブイキューブ <3681> 、(4)第一三共 <4568> 、(5)M&Aキャピ <6080> 、(6)タカラレーベ <8897> 、(7)アジュバン <4929> 、(8)福島工業 <6420> 、(9)システナ <2317> 、(10)ワイエイシイ <6298> 。

 値下がり率上位10傑は(1)Vテク <7717> 、(2)日製鋼 <5631> 、(3)PCデポ <7618> 、(4)ナイガイ <8013> 、(5)HUG <3676> 、(6)カワチ薬品 <2664> 、(7)福井コン <9790> 、(8)ネクシィーズ <4346> 、(9)SKジャパン <7608> 、(10)THK <6481> 。


【大引け】

 日経平均は前日比203.81円(1.28%)高の1万6169.11円。TOPIXは前日比14.71(1.15%)高の1293.90。出来高は概算で17億2232万株。値上がり銘柄数は1395、値下がり銘柄数は443となった。日経ジャスダック平均は2460.06円(10.57円高)。

[2016年6月21日]

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