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【材料】レーザーテック---有機EL開発投資の活発化が追い風、今期は減益の見通しも来期に期待

レーザーテク <日足> 「株探」多機能チャートより

レーザーテック<6920>は半導体マスクブランクス検査装置やFPD用大型マスク検査装置、走査型カラーレーザー顕微鏡などを開発・販売。リチウムイオン電池検査装置なども手掛ける。技術的な差別化によってニッチ市場で高いシェアを狙うグローバルニッチトップ戦略を推進。設備投資負担を軽くするため、試作までは自社で行うも量産は外部に委託するファブライト体制をとっている。

2016年6月期は売上高が前期比4.0%増の158.00億円、営業利益が同21.7%減の37.00億円を計画している。しかし、中国景気の減速やスマホ市場の停滞などで半導体メーカーの設備投資抑制が継続。4月28日に発表した第3四半期累計決算は売上高が前年同期比4.4%減の105.61億円、営業利益が同27.6%減の23.50億円の着地となった。特殊要因の一巡により減益での着地となったものの、高い技術力に基づくシェアの高さから営業利益率は20%台をしっかり確保した。また、受注も順調に伸びている様子。

足もとの収益環境は厳しいが、今後に向けて明るい材料が出てきた。リチウムイオン電池市場が車載用を牽引役に緩やかな成長基調になっていることに加え、FPD業界の有機EL開発投資が活発化。今後、有機ELは開発から量産に向けた投資が本格的に始まると予想され、同社にとって追い風になると思われる。半導体市場も徐々に底入れすると見られ、来期(2017年6月期)は業積の反転に期待が持てよう。

《TN》

 提供:フィスコ

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