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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~狭いレンジのこう着もセンチメントは悪くない

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

27日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・狭いレンジのこう着もセンチメントは悪くない
・ドル・円は109円93銭付近、ドル伸び悩み、目先も上値の重い展開か
・構成銘柄の上昇率トップは東芝<6502>~9.4%高



■狭いレンジのこう着もセンチメントは悪くない

日経平均は続伸。73.86円高の16846.32円(出来高概算8億6000万株)で前場の取引を終えている。26日の米国市場はまちまちの展開だったが、原油相場が一時50ドルに乗せてきたほか、シカゴ日経225先物清算値が大阪比85円高の16875円だったこともあり、これにさや寄せする格好となった。また、サミット終了後の政策期待なども広がっている。

ただし、価格帯別出来高で商いが積み上がっている水準でもあり、戻り待ちの売り圧力も意識されやすいところ。一時16900円を回復する局面もみられたが、出来高も依然として低水準のなか、こう着感の強い相場展開が続いた。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が過半数を占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数いずれも上昇。セクターでは鉱業、非鉄金属、保険、電気機器、情報通信、機械などがしっかり。

日経平均は狭いレンジ取引が続いている。25日線を上回っての推移が続いているほか、これまでの上値抵抗だった16800円を支持線として意識してきており、センチメントは悪くないだろう。ただし、売買代金は7816億円にとどまっており、本日も2兆円に届かない状況とみられ、トレンドは出難いだろう。

物色対象は定まりづらく、大引けにかけてはポジション調整の流れに注視する必要がありそうだ。原油相場は時間外で弱い動きをみせており、資源関連なども利食いに向かわせる可能性がありそうだ。とはいえ、日経平均の水準としては16800円を上回って終えてくるようだと、来週以降のリバウンドが意識されやすいだろう。


(株式部長 村瀬智一)



■ドル・円は109円93銭付近、ドル伸び悩み、目先も上値の重い展開か


27日午前の東京外為市場で、ドル・円は日本株の上昇に牽引されたが、その後は伸び悩む展開となった。

ドル・円は日経平均株価の上昇を背景に個人のドル買いが強まり、109円56銭から110円00銭まで値を切り上げた。ただ、日経平均の上昇一服後は、ドルは109円90銭台でもみあう展開となった。

ランチタイムの日経平均先物は底堅い展開で、109円50銭近辺には個人のドル買い意欲が強いことから目先も下値は堅そうだ。ただ、新たな材料が提供されない場合、ドルは伸び悩む可能性がある。

ここまでドル・円は109円56銭から110円00銭、ユーロ・ドルは1.1184ドルから1.1200ドル、ユーロ・円は122円67銭から123円09銭で推移。

12時10分時点のドル・円は109円93銭、ユーロ・円は122円96銭、ポンド・円は161円19銭、豪ドル・円は79円36銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、2位はヤマトHD<9064>
・構成銘柄の上昇率トップは東芝<6502>~9.4%高
・G7首脳宣言
「為替の過度な変動や無秩序な動きは経済・金融に悪影響」
「東シナ海、南シナ海における状況を懸念」
・日立建<6305>~円高や中国の油圧ショベル需要の下振れ等で業績予想を下方修正
・証券各社レーティング引き上げ:9社、目標株価変更:9社


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・G7伊勢志摩サミット最終日(エネルギー問題、アジア・アフリカ拡大会合、首脳宣
言)



<海外>
・特になし

《WA》

 提供:フィスコ

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