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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):Vテク、ユーグレナ、いすゞ、ディップ

Vテク <日足> 「株探」多機能チャートより
■ブイ・テクノロジー <7717>  8,010円  +310 円 (+4.0%)  本日終値
 ブイ・テクノロジー<7717>の上値指向に弾みがついてきた。スマートフォンや大型テレビ向けで市場急拡大が見込まれている有機ELに対し関連メーカーの経営資源シフトが急だ。米アップルが来年にも投入するiPhoneの表示装置に有機ELパネルを採用する方針にあることが、これまでにない構造的な需要拡大期待につながっている。一方、テレビ向け有機ELも4Kなど高精細大型テレビの普及促進を背景に、「面積ベースでの増加傾向に歯止めがかかることはない」(業界関係者)といわれ、設備投資需要として恩恵を前倒しで享受する製造装置メーカーの業績飛躍が期待されている。同社は半導体・液晶だけでなく有機ELディスプレー向け装置でも実績豊富だ。同社の開発製品であるファイン・ハイブリッド・マスク(FHM)は有機ELを蒸着させるプロセスで需要が見込まれ、製造装置の小型化やコスト低減メリットを有するほか、高解像度パネル製造で強みを持つだけに注目を集めている。

■フタバ産業 <7241>  518円  +20 円 (+4.0%)  本日終値
 23日、フタバ産業 <7241> がトヨタ <7203> を引受先とする約1953万株の第三者割当増資を実施すると発表したことが買い材料視された。発行価格は512円で調達資金約98億円は愛知県内とカナダの工場などの設備資金に充てる。また、今回の増資でトヨタの出資比率は12.3%→31.4%となり同社はトヨタの持ち分法適用会社になる。発表を受けて、トヨタとの関係強化を好感した買いが向かった。

■ユーグレナ <2931>  1,603円  +58 円 (+3.8%)  本日終値
 ユーグレナ<2931>が大幅反発。午前9時ごろ、油を多く産生するユーグレナ変異体を選抜する品種改良法の開発に成功したと発表しており、これを好感した買いが入っている。同社や東京大学、理化学研究所、科学技術振興機構、内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)などからなる研究グループが開発したもので、個々のユーグレナの油脂含有量を観測する方法を確立したうえで、油脂含有量の多いユーグレナ変異体を選抜取得することに成功したという。これにより、ユーグレナの産生する油脂を利用したバイオ燃料研究への展開が期待されており、今後の研究加速が期待されている。

■JCRファーマ <4552>  3,055円  +104 円 (+3.5%)  本日終値
 JCRファーマ<4552>に継続的な買いが観測され騰勢を加速、連日年初来高値を更新した。ヒト成長ホルモン製剤を手掛けるほか、バイオシミラー(後続品)への展開に経営の軸足を置いている。国内初となる他家由来の再生医療品を発売していることでマーケットの注目を浴び、業績も13年3月期以降、増収増益を続けるバイオ関連の優等生銘柄。また、困難とされる脳内への薬物搬送に同社の血液脳関門通過技術「J-Brain Cargo」が業界の注目を集め、バイオ関連株人気のなかでも新たな存在感を見せ始めた。

■レーザーテック <6920>  1,429円  +47 円 (+3.4%)  本日終値
 レーザーテック<6920>が全体軟調相場に抗して戻り足急。来年発売が予定される「iPhone7s」では有機ELディスプレーの搭載が有力視されており、関連装置や部材を手掛ける企業に物色の矛先が向いている。有機ELは自発光材料を使い、背面の光源を不用とし低電力がポイントとなるほか、軽量で薄いディスプレーが可能となる。米アップルも伸び悩み気味のiPhone需要の起爆剤として有機ELに期待を寄せている。そのなか、「同社がグループで参入しているフラットパネルディスプレー業界は、有機ELの開発から量産に向けた投資意欲が高まりをみせていることから、収益機会につながるとの思惑が浮上しているもよう」(国内投資顧問)と指摘されている。

■松井建設 <1810>  991円  +31 円 (+3.2%)  本日終値
 松井建設<1810>が続急伸。同社は重要文化財の復元工事に実績が豊富で、熊本地震で大きな被害を受けた熊本城修復の担い手として物色人気を集めている。もっとも、強烈な上昇トレンド形成には需給先行の感が強い。発行株数3000万株程度と小型で浮動株比率も極端に低く、実質的な青空圏で売り圧力が希薄である点が最大の強みだ。一方、短期資金攻勢の格好の対象となっているようにもみえるが、時価予想PERはわずか7倍台、PBRもようやく1倍を上回ってきた水準であり、実態比較で割高感が全くないことも買いを勢いづかせている。

■いすゞ自動車 <7202>  1,243.5円  +33.5 円 (+2.8%)  本日終値
 いすゞ自動車<7202>がしっかり。JPモルガン証券では、タイを中心にASEANの需要懸念は概ね後退したと指摘。同社の高い商品力によるシェア拡大の可能性から、17年3月期もLCVでの強い収益成長が期待できるとの見方で、固定費負担が重い先行投資局面が終わり持続的成長局面へ移行すると解説。レーティングを「ニュートラル」から「オーバーウエート」に、目標株価を1350円から1560円に引き上げている。

■ディップ <2379>  2,870円  +56 円 (+2.0%)  本日終値
 ディップ<2379>が小幅ながら4日続伸。求人情報サイトを手掛け、特にAKB48を採用した広告戦略が奏功したアルバイト募集の「バイトル」は、応募者数の増加を背景とした企業の広告出稿数の拡大が業績に寄与している。23日にリクルートジョブスがまとめた三大都市圏の4月のアルバイト募集平均時給は前年同月比1.7%上昇と34カ月連続で前年同月を上回っており、同社の収益環境に追い風が続く。

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