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【材料】本日の注目個別銘柄:トクヤマ、日本電子、トヨタなど


<8303> 新生銀 168 +11
買い優勢。発行済株式の3.76%に相当する1億株を上限に自社株買いを実施すると発表しており、ポジティブに受け止められる格好のようだ。野村證券では、今後の株主還元強化の方向性を期待させるものとして評価するとして、投資判断を「バイ」に格上げしている。なお、同時に発表した決算は、前期実績が計画比若干の下振れ、今期見通しが減益方向だが、想定線と捉えられているもよう。

<5741> UACJ 261 +48
急伸で上昇率トップ。前日に発表した決算がポジティブなインパクトにつながっている。前期営業利益実績は152億円で前期比36%減益、従来予想の115億円を大幅に上回る着地に。一方、今期は245億円で同61%増益の見通しとなっている。市場コンセンサスは前期は会社計画線、今期は230億円レベルであった。在庫影響の一巡やタイの赤字縮小などが大幅増益見通しの背景となる。

<7211> 三菱自動車 575 +80
ストップ高比例配分。日産自動車が約2000億円を投じて、3割強の株式を取得する方向で最終調整に入ったと報じられている。株式価値の相応の希薄化は想定されるが、先行きへの不透明感は大いに強まっていたと見られ、買い安心感が強まる状況となっている。貸借倍率0.03倍とショートポジションも膨らんでおり、目先的に買戻しの動きが強まる状況ともなっている。

<7203> トヨタ 5553 -81
続落。前期営業利益実績は想定線での着地となったが、今期は40%減益の見通しとしており、コンセンサスを約1兆円下回る水準となっている。急速な円高進行に伴って、コンセンサス下振れは想定されたものの、為替変動の影響を除く「実質ベース」でも減益見通しであり、予想以上の減益幅と捉えられている。なお、上限1億株/5000億円の自社株買い実施発表はポジティブなインパクトと捉える声は多いようだ。

<4043> トクヤマ 204 +33
急伸。大手銀行系の企業再生ファンド「JIS」が支援と報じられている。第三者割当方式で発行する優先株を引き受ける形で150-200億円規模の出資をおこなう見通しとされている。財務基盤の立て直しにつながるとの期待感が先行へ。株式価値の希薄化などにつながるものの、本日決算発表を予定していることで、さらなるリストラ策発表などの思惑もあるもよう。

<6951> 日本電子 533 +63
急伸。ジェフリーズ証券では投資判断を新規に「買い」、目標株価を800円としている。明日に決算発表を控える中で、期待感の高まりなどにつながっているようだ。16.3期業績は過去最高で着地する見込みであるほか、17.3期も成長軌道に変化はなく、マクロ経済動向、為替円高を吸収して増益基調を維持するとみているもよう。医用機器、電子ビーム描画装置、理想学計測機器などがけん引と。

<6952> カシオ 1714 -227
大幅続落で安値更新。前日に決算を発表、前期営業利益は422億円で前期比15%増益となったが、事前予想の500億円は下回った。今期は同14%増益の480億円を予想、市場予想の550億円レベルは大きく下回っている。野村證券では、新興国通貨の変動などによる業績の減速が確認されたことを踏まえて、投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げしている。

<6976> 太陽誘電 1024 -36
大幅反落で安値を更新。前日に決算を発表、営業利益は前期比78%増益の234億円で、事前想定どおりの着地となった。一方、今期は100億円で同57%減益の見通し。市場コンセンサスは180億円レベルであったため、大幅な下振れの形となっている。収益計画は保守的との見方もあるが、13%減益見通しの村田製<6981>などとの比較では減益幅の大きさがネガティブなインパクトに。

《XH》

 提供:フィスコ

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