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【材料】早稲田アカデミー---塾生数が順調に増加、2016年3月期は2桁増益で着地

早稲アカ <日足> 「株探」多機能チャートより

早稲田アカデミー<4718>は5月9日に2016年3月期決算を発表。2016年3月期は売上高が前の期比3.8%増の201.90億円、営業利益が同34.5%増の10.18億円、経常利益が同38.8%増の10.17億円、当期純利益が同39.1%増の5.84億円となり、2期連続の増収増益で着地。直近の会社計画に対しては、売上高が2.07億円の未達だったものの、営業利益は1.34億円、経常利益は1.27億円、当期純利益は0.79億円それぞれ上ぶれた。なお、今年1月29日には株主優待制度の導入を発表している。

主力の教育関連事業が塾生数の順調な増加により好調だった。中学入試の合格実績伸長を狙って各種イベントや特別キャンペーンの実施などを行い、小学部低学年層の集客に注力。また、ブランド認知度向上を図るため、「ブランドムービー」の放映やターミナル駅でのフラッグ広告の掲出などにも取り組んだ。その結果、集客に力を入れた小学部の期中平均塾生数が前の期比5.0%増の1万4719人に拡大。小学部以外も、中学部が同1.7%増の1万3750人、高校部が同2.2%増の3188人と全学部で増え、期中平均塾生数は合計で同3.3%増の3万1657人と順調に増加した。なお、2016年3月期は新たに2校を開校し、M&Aで2校を取得。2016年3月末の校舎数は2015年3月末の149校から153校に増えた。

同日に2017年3月期の業績見通しも発表。2017年3月期は売上高が前期比4.1%増の210.12億円、営業利益が同5.9%減の9.59億円、経常利益が同6.0%減の9.56億円、当期純利益が同0.5%増の5.87億円を見込む。期中平均塾生数は前期比2.7%増の3万2498人と順調に増加する見通しだが、営業利益を減益で計画している要因は、教育制度改革を踏まえ“英語研究課”を設置し、新たな英語教育プログラム及び英語教師指導システムの開発に本格的に着手するほか、中期的な業容拡大に向けた営業面や人事面での様々な改革に着手していることから、先行投資としての労務費・広告宣伝費・販売促進費等の積み増しを予定しているため。また、平成28年外形標準課税の税率変更に伴う税負担の増加も見込んでいる。なお、2017年3月期は4校の開校を予定。この4校とは別に新たな試みとして英語指導に特化した塾を1拠点新設する計画である。

《TN》

 提供:フィスコ

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