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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~目先底は確認できないが、好業績銘柄へは冷静な対応

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

2日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・目先底は確認できないが、好業績銘柄へは冷静な対応
・ドル・円は106円57銭付近、ドル弱含み、日本株の大幅安受け
・33業種全てが下げるなか、電気機器、輸送用機器、ガラス土石が5%超の下落


■目先底は確認できないが、好業績銘柄へは冷静な対応

日経平均は大幅に続落。604.03円安の16062.02円(出来高概算13億6000万株)で前場の取引を終えている。日銀ショックを受けた海外株安の流れを受けて16300円台で始まると、その後も下げ幅を拡大させており、寄り付き直後には一時15975.47円と節目の16000円を割り込む場面もみられている。

ただし、その後は市場参加者が限られていることもあり、下げ渋りから16000円近辺でのこう着をみせている。セクターでは33業種全てが下げており、電気機器、輸送用機器、ガラス土石が5%超の下落。一方で空運、情報通信が小幅な下げにとどまっている。売買代金上位では全般軟調ななか、NTTドコモ<9437>、NTT<9432>、日東電<6988>が堅調。東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1800を超えており、全体の9割を占める全面安商状となっている。

連休の谷間となることから参加者は限られ、積極的な売買は限られているであろう。そのため、日経平均は一先ず16000円処での下げ渋りをみせているが、明確な底入れは確認しづらいところであろう。ただし、ショートポジションを積み上げる向きも限られることもあり、基本的には16000円近辺でのこう着が続きそうである。

また、日経平均、TOPIXが3%超の下落となる半面、マザーズ、JASDAQは0.5%程度の下げにとどまっている。決算は本格化する中で好業績株に対する物色がみられており、日経平均の大幅な下げに対して、市場は意外に冷静といったところであろう。今回の大幅な下げにより、決算通過がアク抜けにつながってくる可能性も意識されてきそうだ。


(株式部長 村瀬智一)



■ドル・円は106円57銭付近、ドル弱含み、日本株の大幅安受け

2日午前の東京外為市場で、ドル・円は弱含む展開となった。日経平均株価の大幅安を受けた値動き。ドル・円は日経平均が寄り付きから売り優勢となったことで、一時106円14銭まで値を下げた。その後日経平均は売り一服となり、ドルは下げ渋る展開。昼にかけては106円半ばまで戻した。

米政府がドル・円について秩序だった値動きとの認識を示したことで日本の通貨当局による為替介入への期待が後退しており、円高要因となっているもよう。

ただ、ランチタイムの日経平均先物はやや下げ幅を縮小する展開のため、ドル・円は午後の取引で106円半ばから106円後半でもみあう可能性があろう。

ここまでドル・円は106円14銭から106円72銭、ユーロ・ドルは1.1453ドルから1.1480ドル、ユーロ・円は121円77銭から122円33銭で推移した。

12時15分時点のドル・円は106円57銭、ユーロ・円は122円21銭、ポンド・円は155円75銭、豪ドル・円は81円03銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がTDK<6762>、同3位がファナック<6954>、3社で日経平均を約92円押し下げ
・マザーズ、JASDAQは0.5%程度の下げにとどまっている
・33業種全てが下げるなか、電気機器、輸送用機器、ガラス土石が5%超の下落

☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし


<海外>
・休場:中国、香港、シンガポール、独、英国

《WA》

 提供:フィスコ

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