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【材料】本日の注目個別銘柄:カワチ薬品、航空電子、ファナックなど

野村 <日足> 「株探」多機能チャートより

<8604> 野村HD 478.9 -53.5
売り優勢。前日に決算を発表している。1-3月期の純損益は192億円の赤字となり、4年半ぶりの赤字となった。売買手数料やトレーディング収益の減少が響いた。前日には100億円規模の赤字転落と観測報道が伝わっていたが、年間配当金も15.3期の19円から13円に減配の形となっており、あらためて赤字転落をマイナス視する動きになっている。自社株買いも発表しているが、規模感などインパクトは乏しいとの見方。

<6770> アルプス 1990 +180
急伸。前日に決算を発表している。前期営業利益実績は523億円で前期比2%減益、従来予想線での着地となった。今期は465億円で同11%減益の見通し、市場予想を100億円以上下回る水準となっている。ただ、ガイダンスリスクは相当程度織り込まれていたとみられるほか、会社側の前提も保守的との見方が多く、当面の悪材料出尽しと受け止める動きが優勢になっている。

<6954> ファナック 16505 -1820
大幅続落。前日に決算を発表、前期営業利益実績は2156億円で前期比28%減益、従来予想を上回る着地になった。一方、今期は1173億円で同46%の減益見通し、1850億円レベルの市場予想を大幅に下回っている。もともと保守的な傾向が強いものの、今期の下振れ幅は極めて大きく、ネガティブなインパクトにつながっているようだ。なお、本日の午前中に決算説明会が予定されているもよう。

メガバンク前場は堅調な動きとなっていたが、後場は一転して売りが優勢の展開になっている。追加緩和策への期待感が高まっていた日銀金融政策決定会合であったが、結果は現状維持となり失望感が強まる格好に。とりわけ、銀行株には、貸出支援基金の貸出金利にマイナス金利を適用との期待が急速に高まり、マイナス金利導入に伴う悪影響をカバーする流れが見込まれていたために、より反動は強まっているようだ。

<2664> カワチ薬品 2562 +439
一時ストップ高。前日に決算を発表、前期営業利益は47億円で前期比65.5%増益、今期は55億円で同18.1%増益の見通しになっている。また、発行済み株式数の2.59%に当たる60万株を上限とした自己株式の取得実施も発表、取得期間は約2ヶ月としている。四季報予想などを上回る今期の業績見通しを受けて安心感が強まるほか、自社株買いによる需給インパクトも比較的大きいと評価。

<6807> 航空電子 1501 +250
上昇率2位。前期営業利益は179億円で前期比31%減益、今期は190億円で同6%増益見通しとなっている。今期市場コンセンサスは160億円レベルと減益が見込まれていため、増益ガイダンスはプラスインパクトにつながっているようだ。一部では楽観的な見通しとの指摘もあるが、為替前提は110円/ドルであり、他社比較でモメンタムの違いが鮮明化していることをポジティブに評価へ。

<7205> 日野自動車 1082 -165
大幅続落。前日に決算を発表、実績営業利益は983億円で前期比7%減益、従来予想の1100億円を下回る着地となった。一方、今期は800億円で同19%減益の見通し。実績値もコンセンサスを下回ったが、今期は市場予想が1100億円レベルであり、大幅に下回る形となっている。また、前期配当金は従来予想を下回っており、今期は未定としていることもネガティブ視。

<7974> 任天堂 15155 -1365
大幅続落。前日に決算を発表、今期営業利益見通しは450億円で前期比37%増益。市場コンセンサスは700億円近いレベルであったため、収益回復ペースが想定よりも鈍いとの見方になっているもよう。メリルリンチ日本証券では投資判断を「買い」から「中立」に格下げ、収益改善が進んだWiiUを急速に縮小させる方針を受け、収益水準が想定以上に低下するリスクが高まったと判断のもよう。

《XH》

 提供:フィスコ

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