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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):アンジェス、理ビタ、小糸製、ナノキャリア

アンジェス <日足> 「株探」多機能チャートより
■アンジェス MG <4563>  747円  +46 円 (+6.6%)  本日終値
 アンジェス MG<4563>が急伸。26日の取引終了後、DNAワクチン技術を用いたエボラ出血熱抗血清製剤開発で、カナダのサスカチュワン大学の研究機関と提携すると発表しており、これを好材料視した買いが入っている。同社が開発を進める抗血清製剤は、エボラ出血熱ウイルスのタンパク質をコードするDNAワクチンをウマに接種し、その血清に含まれる抗体を精製して製造する治療薬。既に実施した予備的な検証試験では、同DNAワクチンの接種によりウイルスタンパク質に対する高い抗体価を有するウマ血清が製造できることを確認しているという。サスカチュワン大学の研究機関VIDO-InterVacは、40年にわたりヒトおよび動物のワクチンおよび感染症の研究開発で実績を上げてきた研究機関で、ワクチンと感染症の研究開発では世界有数の施設といわれている。同社では、日本国内ではエボラウイルスに対する抗血清の効果や品質を検討する施設がないことから、同機関との提携に至ったとしており、共同で抗血清製剤の特性、製造および品質向上の検討を進めるとした。

■理研ビタミン <4526>  4,430円  +270 円 (+6.5%)  本日終値
 27日に発表した「理ビタ、自社株買いの実施を発表」が買い材料視された。
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■小糸製作所 <7276>  5,060円  +265 円 (+5.5%)  本日終値
 小糸製作所<7276>が大幅高。同社は26日取引終了後、17年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は7900億円(前期比2.9%減)、営業利益は770億円(同6.3%減)、最終利益は470億円(同1.5%増)を見込んでいる。前期の好業績に続いて今期も最終利益段階では増益をキープし5期連続のピーク利益更新を見込んでいることから、買いが先行した。為替前提は1ドル=105円と厳しくみており、実勢のドル円相場では増額要因となる。信用取組は売り長で信用倍率0.6倍台と株式需給関係の良さも株価に浮揚効果を与えている。16年3月期連結決算は売上高8134億7700万円(前の期比15.1%増)、営業利益822億1800万円(同28.2%増)、最終利益463億300万円(同28.4%増)と好調だった。北米での自動車向けLEDヘッドランプの需要好調で収益を押し上げている。

■ナノキャリア <4571>  1,687円  +72 円 (+4.5%)  本日終値
 ナノキャリア<4571>が反発。ここバイオ関連株全般は目先筋の利益確定の売りが優勢となり同社株も大きく調整を強いられていた。しかし、25日移動平均線との上方カイ離を埋め切ったところでリバウンド期待の買いを呼び込んでいる。同社は薬物デリバリーシステムに強みを持つ創薬ベンチャーであり、国内外で治験を複数有していることから、新薬開発技術を渇望するメガファーマなど業界の注目度も高いとみられる。ミセル化ナノ粒子製剤による副作用の少ない抗がん剤開発を進めているが、卵巣がん、非小細胞肺がん、乳がん、胃がんなどの適応症で普及している抗がん剤パクリタキセルでは、パクリタキセルミセル(NK―105)を日本化薬<4272>にライセンスアウト済みで、現在フェーズ3段階。同社株は2013年5月に株式分割考慮で最高値5630円の実績があり、天井の高さも魅力となっている。

■信越化学工業 <4063>  6,518円  +246 円 (+3.9%)  本日終値
 信越化学工業<4063>が急騰。同社が26日取引終了後に発表した16年3月期決算では、売上高が1兆2798億700万円(前の期比1.9%増)、営業利益は2085億2500万円(同12.5%増)、最終利益は1488億4000万円(同15.7%増)と好調だった。シリコーン事業および半導体シリコン事業が好調で収益に寄与したほか、電子・機能材料事業、機能性化学品事業も伸びて、塩ビ・化成品事業の不調を補った。また、年間配当を前期比10円増配の110円に引き上げたことも評価されている。なお、17年3月期業績予想については現時点では開示していない。また同社は同日、斉藤恭彦副社長が社長に昇格する人事を発表、森俊三社長は相談役に退く。また金川千尋会長は留任する。

■EPSホールディングス <4282>  1,440円  +51 円 (+3.7%)  本日終値
 26日、EPSホールディングス <4282> が16年9月期の連結経常利益を従来予想の46.5億円→55億円に18.3%上方修正。従来の13.3%減益予想から一転して2.6%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料。国内製薬会社向け臨床試験受託や海外事業の受注が想定より伸びることが収益を押し上げる。

■日立国際電気 <6756>  1,144円  +39 円 (+3.5%)  本日終値
 日立国際電気<6756>が反発。国内大手証券は、26日に同社が16年3月期の決算説明会を開催したことを受け、リポートをリリース。半導体製造装置を扱う成膜プロセスソリューションの17年3月期の事業計画は、売上収益800億円(前期905億円)、営業利益100億円(同157億円)で、これは3月に策定した計画であり、足元の中国や3D―NANDの投資期待が余り織り込まれていない模様であると指摘。会社は18年3月期に市場が大きく伸びるとコメント、受注の回復は時間の問題という感を受けたと解説。レーティングは「バイ」を継続。目標株価は1831円から1847円へ若干引き上げている。

■そーせいグループ <4565>  23,300円  +720 円 (+3.2%)  本日終値
 日経平均株価、TOPIXを横目に東証マザーズ指数が9年ぶりの高値をつけ、中小型株物色が続いた。そーせいグループ<4565>などバイオ関連株が相場の主役となり、個人投資家マネーが活況。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が「マザーズ指数は当面の高値を付けたか」と、テクニカル分析のリポートで紹介していることが市場関係者の間で話題となった。足もとの値動きを振り返ると、東証マザーズ指数は4月21日に1230ポイントという9年ぶりの高値を付けた。リポートでは「2006年高値となる2800.68ポイントから2008年安値255.95ポイントの下落に対して38.2%戻り(1228ポイント)に合致している」という。値幅と波動から2月12安値664.92ポイントを起点とした第5波目の上昇が終わった可能性を示していると解説している。

■積水化学工業 <4204>  1,475円  +45 円 (+3.2%)  本日終値
 積水化学工業<4204>が後場プラスに急浮上。午後1時30分ごろに発表した17年3月期の連結業績予想が、売上高1兆970億円(前期比0.1%増)、営業利益940億円(同4.7%増)、純利益590億円(同4.1%増)と増収増益を見込むことが好感されている。高機能プラスチックスカンパニーの戦略4分野(エレクトロニクス、車両・輸送、住インフラ材、ライフサイエンス)を中心とした新興国市場や成長分野での拡販に加えて、住宅カンパニーの受注回復継続、環境・ライフラインカンパニーのポートフォリオ改革の効果発現などが寄与するとしている。なお、16年3月期は、売上高1兆963億1700万円(前の期比1.5%減)、営業利益898億2300万円(同4.7%増)、純利益566億5300万円(同6.9%増)だった。また同時に、1500万株(発行済み株数の3.07%)、または200億円を上限とする自社株買いを発表したことも好材料視されているようだ。取得期間は4月28日から来年3月31日までで、資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するのが目的としている。

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