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【経済】南沙諸島で中国が相次ぎ灯台稼働、実行支配を強める


南シナ海の領海紛争エリアで、中国が実効支配を着実に強化しつつある。南沙諸島(スプラトリー諸島)の「スービー礁」(中国名:渚碧礁)を埋め立てた人工島で5日、中国は多機能灯台1基を正式稼働させた。高さ55メートル、直径4.5メートルの回転式大型ライトを組み込んでいる。5秒で周回し、22カイリ先まで照らす。
2015年10月に着工し、鉄筋コンクリートで円柱形に建てられた。船舶自動識別装置(AIS)、国際VHF(船舶共通通信システム)などを設けている。
暗礁(水面下に隠れた岩礁)だったスービー礁は、フィリピンの実効支配するパグアサ島から約25キロ離れている。ベトナムと台湾も領有を主張しているエリアだ。埋め立て前には満潮時に水没していた。そのため国際法上は、領有や領海を主張することはできないとされる。
中国は15年5月からスプラトリー諸島で多機能灯台を整備。クアテロン礁(華陽礁)とジョンソン南礁(赤瓜礁)では、すでに完工させた。
岩礁のジョンソン南礁と暗礁のクアテロン礁は、ベトナム、フィリピンも領有を主張。中国は1988年3月、ベトナムが統治していたところを攻撃(スプラトリー諸島海戦)で奪取し、領有を主張するようになった。その後、埋め立てによる拡張を進めている。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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