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2016年03月24日20時00分

【特集】本格普及前夜、「遺伝子検査サービス」の勝ち組は? <株探トップ特集>

ディーエヌエ <日足> 「株探」多機能チャートより

―アンジェリーナ・ジョリーきっかけに高まった注目、市場は拡大期へ―

 遺伝子検査が身近になってきた。ディーエヌエ <2432> 子会社のDeNAライフサイエンスが展開する遺伝子検査サービス「MYCODE(マイコード)」では現在、東京都と神奈川県に在住・在勤の人を対象に、150種類の病気の発症リスクと130種類の体質(血圧、肌質、長生きなど)を調べることができる「MYCODEヘルスケア」と、大腸がんや胃がん、肺がんなど全38種類のがんの発症リスクを調べることができる「MYCODEがんパック」をそれぞれ4割引きで利用できるキャンペーンを8月末まで実施。新聞折り込みチラシなどを活用することで認知度を徐々に上げており、事業拡大への期待が高まっている。

●アンジーの乳房切除で話題に

 遺伝子検査サービスとは、自分の遺伝子を調べることで、がんや糖尿病などの病気の発症リスクが把握できたり、はげるリスクや太りやすいかどうかなど体質の「遺伝的傾向」がわかるというサービス。多くは、サービスを申し込むと遺伝子検査キットが自宅に送られ、それに唾液や口腔内の粘膜を採取して検査事業者に送り返すだけでよく、値段も5000円前後から3万円程度と手頃。検査結果はおよそ数週間後にWebサイト上や送られてくる書面で分かるようになっており、この結果をもとに発症リスクを下げたり、効果的なダイエット方法をアドバイスをするのが主流だ。

 2013年5月に、遺伝子検査の結果から、米女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが乳房切除をしたことをきっかけに、日本でも遺伝子検査に対する認知度が高まっており、14年8月にDeNAライフサイエンスが「MYCODE」を開始したことで参入企業も相次いでいる。

 遺伝子検査ビジネス自体がまだ発展途上にあり、研究成果の集積が日進月歩で進んでいる段階であることや、消費者にとって「遺伝子」が難解であることなどから、市場はむしろこれから拡大期を迎える。こうしたなか、今後は業界内でも勝ち組と負け組がはっきりしてきそうだ。

●MTI、ソフィアなどに注目

 勝ち組として注目されているのが、他社に先駆けて事業を展開し始めたディーエヌエだろう。同社以外では、MTI <9438> の100%子会社エバージーンが14年4月からがん遺伝子解析サービス「ディアジーン」を発売。その後、体質や生活習慣病解析の販売を開始するなどして、ディーエヌエを追いかける。同社では、がん10種の発症リスクを解析する「DearGeneスターターキット」を4980円で提供しており、価格を抑えることで、需要の裾野を広げる考えのようだ。

 このほか、16年8月にソフィア <6942> [JQ]が子会社化したジーンクエストでは、9800円から4万9800円までのラインアップの充実が特徴で、「自分が知りたいところだけ、手軽に知りたい」というニーズから、「自分の健康リスクを広く知りたい」というニーズに応えている。同社ではまた、ヤフー <4689> の遺伝子検査サービス「HealthData Lab」の解析も受託しており、市場の拡大の恩恵を大きく受けそうだ。

 さらに、遺伝子解析サービスを手掛けるファルコHD <4671> や、乳がんやアルツハイマー病の遺伝子検査サービスを行うメディビック <2369> [東証M]なども関連銘柄として挙げられるが、T&Gニーズ <4331> も、ヘルスケア&ビューティパートナー(東京都港区)と提携して、個人の遺伝子タイプにあったダイエット方法を提案するサービスを昨年12月から始めており、注目されよう。

 サービス提供企業ではないものの、パルステック <6894> [東証2]では、主力の光ディスク関連技術を応用したヘルスケア製品の開発の一環として、遺伝子検査装置の開発を手掛けており、市場で注目された経緯がある。昨年8月には遺伝子解析装置用検出部の設計・開発・製造および修理のために「ISO13485(医療分野における品質マネジメントシステムの世界標準規格)」を取得。事業化への期待も高まりそうだ。


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